スッポンタケ

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スッポンタケ
スッポンタケ
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Hymenomycotina
: 真正担子菌綱 Homobasidiomycetes
: スッポンタケ目 Phallales
: スッポンタケ科 Phallaceae
: スッポンタケ属 Phallus
: スッポンタケ Phallus impudicus
学名
Phallus impudicus
Linnaeus, 1753
和名
スッポンタケ
英名
Common stinkhorn

スッポンタケ(鼈茸)とは、スッポンタケ科スッポンタケ属の食用キノコ学名Phallus impudicus

悪臭がするが食用が可能で、中華料理にも使用される。

特徴

幼菌

からにかけて地などで発生。形は陰茎に似ている。学名の意味は淫らな陰茎という意味である。和名は傘の形がスッポンの頭部に似ることから。

キノコ本体はごく柔らかい。幼菌のような形状で、この時点では悪臭はしない。しかし、成熟すると柄とが展開し、傘の表面に悪臭のする粘液質のものが一面に現れ、、悪臭がするようになる。これはグレバで形成された胞子を含むもので、その悪臭は、ハエなどを誘引し、胞子を運ばせるためである。キノコ本体は一日でとろけるように消滅する。

色については幼菌も含め白だが、傘はグレバの色で暗緑色に見える。

なお、高級食材として有名なキヌガサタケはこれにレース状の飾りが付いただけ、と言っていいものである。

調理

グレバを取り除いた柄の部分や、幼菌は食用である。油で揚げるのような味になる。中華料理にも利用される。

その他

その形が勃起した陰茎に非常に似ていることで古くから注目された。学名Phallus impudicusは、phallus(男根)、im-(否定接頭辞)+pudicus「恥じらう」で「恥知らずな男根」という意味。根もとにはふくらんだツボがあり、これは陰嚢に似ているとも言える。南方熊楠がスッポンタケを描いたものが残されているが、実際にはない血管状のすじやを描きくわえて、わざと似せて描いたような風が見られる。

関連項目


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