シンカ川

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シンカ川
上流部にある小規模な滝
水系 エブロ川
延長 170 km
水源 ピレネー山脈ピネータ圏谷、アラゴン州ウエスカ県
水源の標高 2,500 m
河口・合流先 セグレ川エブロ川の支流)
流域 スペインの旗 スペインアラゴン州ウエスカ県サラゴサ県
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シンカ川(シンカがわ、スペイン語: Río de Cinca, スペイン語: [ˈθiŋka]; カタルーニャ語: [ˈsiŋkə], カタルーニャ語発音: [ˈsiŋka]; アラゴン語: A Cinca, IPA: [a ˈθiŋka])は、スペインアラゴン州を流れる河川

水源はピレネー山脈のピネータ圏谷であり、上流部はオルデサ・イ・モンテ・ペルディード国立公園に含まれる。シンカ川の流れは豊かな農業地域を流れる。エブロ川の主要な支流のひとつであり、ラ・グランハ・デスカルプ英語版セグレ川に合流してすぐにエブロ川に合流する。

流路[編集]

シンカ川の流路

シンカ川の水源はピレネー山脈山麓のピネータ圏谷である。モン・ペルデュ(モンテ・ペルディード)のすぐ東側に水源があり、この地域はオルデサ・イ・モンテ・ペルディード国立公園に指定されている。上流部のトレス・ソローレス山地には滝や急流が存在し、北西から南東に向かってピネータ圏谷を流れる。ビエルサ英語版で支流のバロッサ川が合流し、南に向きを変える。サリーナス・デ・シンではシンケタ川も合流し、アラゴン州道A-138号線と並行して南下する。アインサ英語版では西側からアラ川が合流する。メディアーノ貯水池とエル・グラード貯水池を超えると、東側から最大の支流であるエセラ川が合流する。

エル・グラード・ダムで取水された水はシンカ運河としてウエスカに向かい、ガリェゴ川流域から流れてきたモネグロス運河と結ばれている。バルバストロ付近では西側からベロ川を、モンソン付近では東側からソーサ川を集める。アルカンドレ川を集めた後、ウエスカ県サラゴサ県リェイダ県の3県境に近いマッサルコレッチでセグレ川に合流する。セグレ川となってから5kmほどでエブロ川水系の主流であるエブロ川に合流する。

歴史[編集]

古代からその存在は知られていたが、古代には上流部に人類の存在は見られない。鉄器時代の古代イベリア人の民族であるイレルヘテス英語版は、イベリア半島内陸部に入る際の足がかりとしてシンカ川の谷に集落を築いた。ガイウス・ユリウス・カエサルが内乱時に用いた名前、シンガ(Cinga)がシンカ川の名称の由来である。8世紀以降のムーア人の支配下では、「オリーブの川」を意味するAz-Zaytumに名前が替えられた。

外部リンク[編集]

座標: 北緯42度3分13.28秒 東経0度11分46.82秒 / 北緯42.0536889度 東経0.1963389度 / 42.0536889; 0.1963389