シマガツオ
シマガツオ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Brama japonica Hilgendorf, 1878 | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Pacific pomfret |
シマガツオ(学名:Brama japonica)は、スズキ目シマガツオ科に属する魚類の一種。縞鰹。別名「エチオピア」[1]。
分布
北太平洋の温帯・亜寒帯域に分布する。日本では本州中部以南に分布する。
特徴
体長50cm。銀白色の体は側扁で額が丸くなり、体高が高い。
水深200-400mの底層に生息し、群れをつくる。魚類や軟体動物、甲殻類を食べる。
俗称「エチオピア」の由来
1927年に「日本・エチオピア通商友好条約」が結ばれて以降、エチオピア使節団の訪日や、エチオピアの皇族と日本の華族女性の婚約(イタリアの干渉により破談)など、日本とエチオピアの友好関係が一気に深まる中、1935年にイタリアを相手とした第二次エチオピア戦争が始まった(日本とエチオピアの関係#第一次世界大戦以後参照)。『原色動物大図鑑』(北隆館)によると、時同じくして「1935年頃、シマガツオが大量に獲れはじめ、東京の市場や小売店に現れ、色が黒っぽかったこともあり、エチオピアの名で知れわたるようになった」という[2]。当時日本には、イタリアの侵略に怯えるエチオピアを応援したいという庶民感情があり、「エチオピア饅頭」が生まれるなどしていた。
利用
流通量は多くないものの、味はよく、焼き物や煮付けなどにして食される。
近縁種
- ヒメシマガツオ Brama dussumieri Cuvier, 1831
- 世界中に広く分布。
- ニシシマガツオ Brama brama (Bonnaterre, 1788)
- 北大西洋に分布。
- カリブシマガツオ Brama caribbea Mead, 1972
- 西大西洋に分布。
参考文献
- 多紀保彦・河野博・坂本一男・細谷和海『新訂 原色魚類大圖鑑 圖鑑編』北隆館、2005年12月15日。ISBN 4-8326-0820-7。
- 木村義志『フィールドベスト図鑑 日本の海水魚』学習研究社、2000年8月4日。ISBN 4-05-401121-7。
出典
- ^ シマガツオ ~なぜかエチオピアという呼び方が普通なんです~|船橋市地方卸売市場
- ^ 『マスカルの花嫁―幻のエチオピア王子妃』山田一廣、朝日新聞社 (1998/3/1) p1
関連項目
外部リンク
- Brama japonica - ロシア科学アカデミー極東支所海洋生物学研究所博物館 (ロシア語)
- シマガツオ市場魚介類辞典、ぼうずコンニャク