コマツナギ

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コマツナギ
コマツナギ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: コマツナギ属 Indigofera
: コマツナギ I. pseudotinctoria
学名
Indigofera pseudotinctoria Matsum.1902

コマツナギ(学名 : Indigofera pseudotinctoria)は、マメ科の被子植物である。日本本州から九州朝鮮半島中国に分布する。

概要

コマツナギは、日当たりの良い、原野、道端などに生える草本状の小型の低木である。は、硬くて丈夫である。は高さ60 - 90cmで、径1.5cmぐらいになる。枝は細長く緑色であり、多数分岐する。は互生で、短い葉柄を持った奇数羽状複葉である。小葉は、4 - 5対につき、長楕円形あるいは、倒卵形である。先は円形で細い微凸起があり、基部も円形でごく短い柄がある。長さ10 - 15mm、幅5 - 12mmで、全縁である。葉の両面には、柔らかい伏毛が多い。夏から秋にかけて葉腋から花柄を出し、長さ3cmばかりの総状花序をつけ、紅紫色の美しいチョウ状のを開く。花は長さ5mm、小花柄は萼よりも短い。萼は筒状で、5裂し、有毛である。開花後、長さ3cmばかりの円柱形の豆果を生じ、中に3 - 8個の種子を含む。和名は「駒繋ぎ」という意味で、茎が丈夫でをつなぎとめることができるという説や、葉が馬の好物であり、馬がこの木から離れなくなるためとする説がある。コマツナギは潅木であり、馬をつなぎとめておけるほど幹が頑丈でないことから、後者の説が有力だと考えられている。

インディゴに使われるのはこの品種ではなく、タイワンコマツナギナンバンコマツナギ等である。

画像

参照文献

  • 牧野 富太郎『原色牧野日本植物図鑑』(初版)北隆館、1985年4月。ASIN B000J6PWF8 
  • 『改訂新版 世界文化生物大図鑑 植物I 双子葉植物』(初版)世界文化社、2004年6月15日。ISBN 4-418-04905-3 

外部リンク

  • コマツナギ 岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科植物生態研究室