グラント・グリーン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Prince Skyline S54B (会話 | 投稿記録) による 2015年8月5日 (水) 01:22個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

グラント・グリーン
生誕 (1935-06-06) 1935年6月6日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイス
死没 (1979-01-31) 1979年1月31日(43歳没)
ジャンル ビ・バップ
担当楽器 ギター

グラント・グリーン(Grant Green, 1935年6月6日 - 1979年1月31日)はアメリカジャズギタリストミズーリ州セントルイス生まれ。

1960年代ブルーノート・レコードを代表するギタリストであり、オーソドックスなビ・バップから、モード・ジャズ、そしてジャズ・ファンクに至るまで、さまざまなジャンルで活躍した。このため、グリーンのレコードはモダン・ジャズ・ファンだけにとどまらず幅広い支持を獲得した。60年代後半以降は、ジェームス・ブラウンに影響を受けたファンクスタイルの演奏で人気を得た。特に80年代末のレア・グルーヴ/アシッド・ジャズ・ムーブメントで彼への再評価がおこなわれている。

プレイ・スタイル

60年代前半は、主にビ・バップ・スタイルでプレイした。61年のブルーノートにおけるファースト・アルバム『グランツ・ファースト・スタンド』、セカンド・アルバム『グラントスタンド』などでは、彼のすばらしいバップ・フレーズを聴くことができる。

60年代末から70年代にかけては、ファンク・スタイルでプレイが聴ける。ライヴ盤である『Alive!』、『Live at the Lighthouse』などで、彼はファンキーなソロを披露している。

年代と共にプレイ・スタイルを変えたグリーンであるが、一貫してシングル・コイルを搭載したギターを使用しており、シングル・コイル独特の音色が彼のトレードマークとなった。

  • シングル・ノート(単音)を主体にプレイした。同時代を代表するギタリストウェス・モンゴメリーが、コード・ソロ、オクターヴ奏法を多用したのと対照的である。
  • ビ・バップ・スタイルのみならず、ペンタトニック・スケールを主体としたモーダルなアプローチをも得意とした。
  • 同じフレーズを延々と繰り返し、ソロを盛り上げる手法を多用した。

ディスコグラフィ(代表作のみ)

  • 『グランツ・ファースト・スタンド』(Blue Note, 1961): オルガン・トリオ編成による、ブルーノート初のリーダー・アルバム。
  • 『アイドル・モーメンツ』(Blue Note, 1963)
  • 『抱きしめたい』(Blue Note, 1965): タイトル曲はビートルズ・ナンバーをボサ・ノヴァ風にアレンジして演奏。そのほかは、ジャズ・スタンダード。
  • 『グリーン・イズ・ビューテイフル』(Blue Note, 1970): ファンクに影響を受けた新しいスタイルのアルバム。
  • 『Live at the Lighthouse』(Blue Note, 1972): ライヴ・アルバム。