クサフジ

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クサフジ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
: ソラマメ属 Vicia
: クサフジ V. cracca
学名
Vicia cracca L.

クサフジ(草藤、Vicia cracca)はソラマメ属に属する多年草北海道本州九州に分布する。和名の由来は、葉と花がフジに似ていることから[1]

特徴

山地の草原の日当たりの良い場所に生える[1]

茎の長さは、80-150cmになる。茎は角張り、細かい毛がある[1]。葉は羽状複葉でやや薄く、18-24個ほどの小葉と巻きひげからなる。托葉は小さく2歯があるが、無いものもある。[2]

花期は5-7月で、茎の上部にある葉の脇から花柄を伸ばす[1]。淡紫色から青紫色の蝶形花が総状花序で咲く。花の長さは、10-12mm。5歯のある萼をもち、下側の1歯が特に長い。果実は毛がなく、長さが2-3cm、幅が5-6mmになる。普通、5個ほどの種子ができる。[2]

種子

近縁種

  • ヒロハクサフジ Vicia japonica A.Gray 
三重県以東の海岸に分布する。小葉が10-16個でやや幅広く、小葉の側脈が横に張り出す[2]
  • オオバクサフジ Vicia pseudo-orobus Fisch. et C.A.Mey.
小葉が4-10個になり、楕円形の小葉の幅が15-30mmになる[2]

脚注

  1. ^ a b c d 日本の野草・雑草(2009)
  2. ^ a b c d 原色野草観察検索図鑑(1981)

参考文献

  • 長田武正『原色野草観察検索図鑑』保育社、1981年、285頁。ISBN 978-4-586-30058-7 
  • 日野 東『日本の野草・雑草』成美堂出版、2009年、245頁。ISBN 978-4-415-01009-0