ガリウム68

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2021年5月25日 (火) 22:57; Utataneko (会話 | 投稿記録) による版 (内部リンク追加)(日時は個人設定で未設定ならUTC

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
ガリウム68
概要
名称、記号 ガリウム68,68Ga
中性子 37
陽子 31
核種情報
半減期 67.71(9) 分
同位体質量 67.9279801(16) u

ガリウム68(Gallium-68、68Ga)は、陽子31個、中性子37個の原子核を持つガリウムの同位体である。これは短命の同位体(半減期約68分)で、陽電子放出により崩壊して亜鉛68(安定)になる。ガリウム68ジェネレータでゲルマニウム68から、または粒子加速器(サイクロトロン)で亜鉛68から製造される。陽電子放出核種として、ポジトロン断層法の一部に使用されている。この目的で、一般的にはホスト分子(キレート部位を持つ)にトレーサーとして取り付けられる。こうして得られた放射性医薬品化合物は、通常のガリウムシンチグラフィに使用されるイオン性の67Ga3+とは組織での吸収が異なる。その豊富な化学的性質から、新たな放射性医薬品の開発に注目が集まっているが、「特にpH、温度、汚染金属に対して非常に敏感である」という。

関連項目[編集]

参考資料[編集]