カテゴリー7ケーブル

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カテゴリー7ケーブル
TERAコネクタ

カテゴリー7ケーブル (: Category 7 cable), (ISO/IEC 11801:2002 category 7/class F) とは、イーサネットおよびその他の高速信号転送のためのツイストペアケーブルの規格である。慣用的にCat 7またはCat.7と表記される[1]

既存の規格であるCat 5Cat 6などとの上位互換性があるが、STPケーブルのみであり既存のUTP機器との互換性には注意が必要である(ツイストペアケーブル#シールドの有無による分類)。

Cat 7はCat 6に比べてクロストークやノイズに対してより厳しい仕様を規定している。そのため、各撚り対にそれぞれシールドを追加し、ケーブル全体にもシールドを施してある。カテゴリー7はISOに参加する各国組織より承認されている。

Cat.7/7Aのケーブルは、Cat.6(6A)以下とは違い、規格上も含め全てSTPである。そのため、一般においても、UTPケーブルとは扱いが違うことに注意が必要である。

カテゴリー7

カテゴリー7ケーブル規格は、10ギガビット・イーサネットを銅線で100 mを超えて実現するために策定された(現在10ギガビット・イーサネットの銅線ケーブルとしては一般的にカテゴリー6Aケーブルが利用されている)。他のツイストペアケーブルと同様に、ケーブルは4対のツイストペアケーブルで構成されている。Cat 7の終端はRJ-45 (8P8C) と互換性を持つGG45コネクタもしくはTERAコネクタである。ヨーロッパではTERAが主流である[2]。GG45コネクタもしくはTERAコネクタと組み合わせることにより、カテゴリー7ケーブルは600 MHzまでの伝送を行うことができる。

厳密に言うと、カテゴリー6まで使用されているRJ-45 (8P8C) コネクタはカテゴリー7で使用できないことになっている。しかし、市販のカテゴリー7ケーブルは、RJ-45 (8P8C) コネクタを使っているものが多い。それらは全て規格外であるが、市販品においてデファクトスタンダードになっている。

カテゴリー7A

カテゴリー7A (Augmented Category 7) は、単一の線でCATV (862 MHz) を含む様々な用途で使用できるよう、上限周波数を1000 MHzまで引き上げた規格である[3][4][5]。シミュレーションの結果によると、40ギガビット・イーサネットでは50 mまで、100ギガビット・イーサネットでは15 mまで利用できる[3]ペンシルベニア州立大学のMohsen Kavehradと研究者らは32 nmもしくは22 nmプロセスルールの回路によって100ギガビット・イーサネットで100 mの伝送が可能であるとしている[6][7]

しかしながら、過去の同様の研究ではCat 5eでも10 Gbpsで通信できることが示されており[要出典]、これらの記述は注意して読む必要がある。さらに、2010年7月現在ではIEEEはdraft 802.3baにてカテゴリー7ケーブルでの40 Gbpsもしくは100 Gbps通信について検討していない。将来、そのような利用が存在することも保証されていない。

Cat7 Aは現在ISO標準の増補1にそのチャネル性能が反映され、現在コンポーネント性能が増補2に反映される過程にあり、最終的にISO 11801 Amendment 1(2008) and ISO 11801 Amendment 2 (2010) となる予定である。

慣用的にCat 7AまたはCat.7Aと表記される[1]

脚注

参考文献

関連項目