ウムコント (ミサイル)

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ウムコントゥ-IR
ウムコントゥ-IR(右端)
種類 個艦防空ミサイル
原開発国 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国
運用史
配備先  南アフリカ海軍
 フィンランド海軍
開発史
製造業者 デネル・エアロスペース・システムズ
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ウムコントゥ (英語: Umkhonto) は、南アフリカ共和国デネル・エアロスペース・システムズ社が開発した垂直発射型の個艦防空ミサイル(短SAM / PDMS)。ウムコントゥはズールー語で「」のこと。

概要

複数目標からの同時攻撃に対応するために開発された。発射後飛行中で目標をロックオンする機能 (lock-on-after-launch) があり、発射機は8セルまたは4セルのVLS、4セルのVLSは車両に搭載できるので、地対空ミサイルとしても使用できる。赤外線誘導型(Umkhonto-IR)とレーダー誘導型(Umkhonto-R)が開発された。南アフリカ海軍・フィンランド海軍共に赤外線誘導型を採用した。

赤外線誘導型は、Mk1とMk2があり共に発射後慣性航法(INS)で飛行しながら最新の目標位置をデータリンクで受信、後翼と推力偏向(ベクタード・スラスト)により最大40Gの機動で接近後、2周波数帯赤外線シーカーによる赤外線パッシブ・ホーミングにより命中する。

Mk2はフィンランド海軍の要求により開発された。電波の乱反射(クラッター)に対応するために、アルゴリズムとシーカー・ヘッドの改善、最大射程が15kmに延長されている。

2009年1月現在、Umkhonto-NG という誘導をアクティブ・レーダー・ホーミング方式へ、ロケットブースターを強化して射程距離を伸ばす改良型の計画がある。

採用国

諸元表

ミサイル 赤外線誘導型
(Umkhonto-IR Mk1)
レーダー誘導型
(Umkhonto-R)
全長 3.32m 4.3m
直径 0.18m
全幅 0.50m
エンジン 固体ロケット
重量 135 kg 195 kg
弾頭 HE破片効果(23kg)
誘導 慣性航法+赤外線パッシブ・ホーミング 指令照準線一致方式(CLOS)
最大射程 12キロメートル (6.5 nmi) 25キロメートル (13 nmi)
最大射高 10キロメートル (33,000 ft) 12キロメートル (39,000 ft)
速度 800m/s、マッハ2.5