あいつのタイムマシン

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藤子不二雄 > 藤子・F・不二雄 > 著作 > SF短編 > あいつのタイムマシン

あいつのタイムマシン」は、双葉社漫画アクション』1979年12月11日増刊号に掲載された、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の読み切り漫画

小学館藤子・F・不二雄 SF短編集 PERFECT版』第6巻「パラレル同窓会」、中央公論社『愛蔵版 藤子・F・不二雄 SF全短篇』第3巻「征地球論」等に収録されている。

ストーリー

漫画家になった正夫は、幼馴染みで今でもタイムマシン開発に没頭する鉄夫に定職に就くよう説得するも、鉄夫は意に介さない。正夫の方も鉄夫の従姉妹であるみっちゃんと結婚したため、鉄夫を見捨てることもできない。実は鉄夫もみっちゃんに好意を抱いていたのだが、正夫はそれに気づいていなかった。痴話喧嘩の最中にその事実を知った正夫は、改めて彼女を鉄夫には渡さないと宣言する。

一方、正夫はタイムマシンを題材とした新作漫画の構想を練っており、タキオンを利用したタイムトラベルのアイデアを出すが、担当編集者は納得しない。編集者は「過去に実在する、タイムトラベルしたと思しき人々の逸話」を引き合いに出し、理屈より状況証拠をならべることで説得力を持たせることを薦める。

鉄夫からアドバイスを得ようと正夫が彼の部屋を訪れてみると、鉄夫は神妙な面持ちでタイムマシンを模したガラクタに座っていた。鉄夫は「現在の自分がタイムマシンの作り方を知れば、未来の自分も知る事になるはず」「信じて念じていれば、未来の(タイムマシンを完成させた)自分が、タイムマシンの作り方を教えにくる」と主張する。正夫が「現在の鉄夫がタイムマシンの作り方を知らないなら、未来の鉄夫が知るはずがない」「これでは堂々巡りだ」と指摘するも、鉄夫は「その堂々巡りの輪に入る」と譲らず、最後は何かを察知して部屋から走り出していった。

呆れ果てた正夫は鉄夫の部屋を後にするが、そのとき世界が歪んだような感覚を覚える。しかし、何の異変にも気付くことができなかった彼は自分の部屋へ戻り、「嫁さんほしいな。鉄夫の奴がうらやましい」と愚痴を吐くのだった。

ドラマ

2008年11月7日、WOWOWミッドナイト☆ドラマ藤子・F・不二雄のパラレル・スペース』で放送された。

キャスト

スタッフ

外部リンク