XY模型

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XY模型(XY model, XYモデル)とは、統計力学に登場する単純化されたモデル(模型)の一つである。イジング模型ハイゼンベルク模型英語版と同様に、nベクトル模型英語版の特殊な場合であり、スピン変数を2成分のベクトル \mathbf{s}_i = (s_i^x, s_i^y) としたものである。スピンは(古典スピンであるならば)2次元の単位ベクトルであり、O(2)英語版(あるいはU(1)英語版)対称性に従う。この2次元古典スピンは格子の各点に配置されている。数学的には、先述の規定があるXY模型のハミルトニアンは次のように与えられる。

H = -J{\sum}_{\langle i,j\rangle}\mathbf{s}_i \cdot \mathbf{s}_{j}=-J{\sum}_{\langle i,j\rangle}\cos(\theta_i-\theta_j)

ここで i 番目のスピンの位相 \theta_i は、たとえば水平軸からの傾きとして反時計回りの方向を正とし測る。総和は全ての隣接スピン対に対してとる。二項演算子の点 \cdot は標準的なドット積を意味する。

XY模型を連続的な状況に拡張したものは、たとえば超流動ヘリウムヘキサティック液晶(hexatic liquid crystal)のような、同種の対称性をもった秩序変数を有する系をモデル化するのに用いられる。XY模型における位相欠陥は、低温の相から高温の無秩序相英語版(不規則相)への渦解離転移(vortex-unbinding transition)を引き起こす。2次元空間におけるXY模型は、無秩序な高温相から準長距離秩序を持つ低温相へのコステリッツ=サウレス転移を説明する。

参考文献[編集]

  • Evgeny Demidov, Vortices in the XY model (2004)
  • 西森秀稔 『相転移・臨界現象の統計物理学』 培風館、2005年 

関連項目[編集]