RMU
RMU(アール エム ユー)は、競技麻雀のプロ団体である。2007年6月に設立。団体名称は、「Real Mahjong Unit」の略から。
概要
「真の麻雀プロを作る」という理念のもと、トイツ理論で有名な土田浩翔を始め、阿部孝則、多井隆晴、河野高志、古久根英孝といったトッププロが集まって創設された。その後、2010年3月末に団体の中心メンバーだった土田・古久根が離脱したため、後述するように組織の運営方針に変化が生じている。
プロ認定およびライト会員
他競技プロ団体が入会してすぐプロとなるのに対し(つまり入会テスト=プロテストとなっている)、RMUではこれを採用していない。プロ志望者はまず「アスリートコース」の会員となり、アスリートコース所属者によるリーグ戦「令昭位戦B,C,Dリーグ」(B1-D1の階層制)等で選手ポイントを獲得する。このほかリーグ戦には、S級ライセンス保有者及びB1リーグ優勝経験のあるAライセンス保有者、クライマックスリーグ優勝経験のあるB級ライセンス保有者で構成される「令昭位戦Aリーグ」、女流アスリート会員で構成される「ティアラリーグ」、長崎県を中心に行われる、独自の「RMU長崎リーグ」がある。
プロとしての認定は、現在は「実績を示す選手ポイントが規定値に達し、一定の技量と理論およびマナーや作法が備わったと、RMUリーグ所属選手を中心とした審議会の過半数が判断すれば、プロライセンスが発行される」[1]という形になっている。
また、仕事を持っている関係などで、「プロをめざす」まではいかないまでも、麻雀を強くなりたい、競技麻雀を楽しみたい人のために、ライトコース会員としての入会もできる(アスリート会員への変更・アスリート会員からの変更も可能)。ライトコースへの入会で、全RMU会員及び友好団体プロを対象とする「オープンリーグ」、団体主催の麻雀勉強会「ファクトリー」への参加が可能になる。なお、ライト会員はアマチュア扱いとなり、最強戦など各大会については一般予選からの出場になる。逆に、最高位戦日本プロ麻雀協会が主催するアマ最高位戦には出場できる。現在はライト会員の新規入会は停止されており、その代わりにVIP会員が新設されている。
日本麻雀機構との関係
団体設立当初は、当時土田が主宰していた日本麻雀機構との連携を重視し、ルールも「日本麻雀機構公式ルールを採用し、ルール改訂もRMU・日本麻雀機構が同時に行う」としていた。プロ認定も「ポイントが一定の値に達し、RMUリーグ所属選手の過半数が賛同した選手が『競技麻雀に造詣の深い有識者によって構成される第三者機関』であるライセンス認定審議会に推薦され、同審議会による審議の結果2/3以上の審議員の認定を得た場合にプロライセンスが発行される」としていたが、2010年の土田の離脱以後はプロ認定が簡略化されるなど運営方針が変化している。
また、当時は通常のプロ選手以外に女性麻雀タレント育成のための「タレントコース」が存在したが、これも2010年に廃止されている。
主催タイトル戦
団体内リーグ戦
令昭位戦Aリーグ(旧称:RMUリーグ)
RMUにおいて最高峰に位置づけられる、年1期リーグ。優勝者には令昭位の称号が贈られる。
出場資格は下記の通り。
- S級以上ライセンス
- A級ライセンスで、令昭位戦B1リーグで優勝
- B級以上ライセンスで、クライマックスリーグ優勝
クライマックスリーグ
各期のB1リーグ終了後、上位者2名とAリーグ在籍者で争われる短期リーグ戦。
参加者は8名になるように調整されるが、出場者は下記が基本となる。
- 前期…令昭位戦Aリーグ在籍者、前期B1上位者(2名)
- 後期…令昭位戦Aリーグ上位者(5名)、後期B1上位者(2名)、長崎RMUリーグチャンピオン(1名)
令昭位戦B1~D1リーグ(旧称:Rリーグ)
アスリートコース所属選手のみによる、前・後期の年2期のリーグ。B1・B2・C1・C2・C3・D1の6階層からなり、昇降級がある。
長崎リーグ
長崎支部所属アスリートによって行われるリーグ戦で、通年開催の長崎RMUリーグと前・後期制の長崎Rリーグの2種類がある。
長崎RMUリーグチャンピオンは、クライマックスシリーズ(後期)への出場権を得る。
赤坂ぷろす杯
2018年創設。アスリート会員所属選手が出場可能で、予選3日間、本戦以降は2敗失格トーナメント方式。
優勝者は、B級ライセンス取得・令昭位戦リーグを1クラス昇級(B1リーグ所属の場合はクライマックスリーグ出場権獲得)の特典。
ティアラリーグ
女流アスリートによるリーグ戦で、2019年よりA・Bの2リーグ制(昇降級あり)になった。
リーグ終了時のAリーグ上位4名がティアラクライマックスに出場できる。
闘魂杯
2021年創設。すべての対局でオンライン対戦麻雀ゲーム『雀魂 -じゃんたま-』を使用してのタイトル戦。
創設初年度(第1期)は1次予選、2次予選を経て、予選通過者にAリーグ在籍者が加わる本戦、本戦通過者に多井隆晴が加わる準決勝、決勝と行う。本戦・準決勝はトーナメント方式。
第2期より1次予選、2次予選、3次予選を経て、予選通過者にAリーグ在籍者と前回決勝進出者3名がシードとして加わる本戦、本戦通過者に多井・現令昭位・前回優勝者がシードとして加わるベスト8、決勝と行う。
オープン戦
クラウン
プロ・他団体プロ・会員・一般アマを問わず参加可能なオープンタイトル戦。
本戦にはRMUのライセンスプロをはじめ、他プロ団体の有力プロ、前年成績優秀者がシードされる。
オープンリーグ
コースを問わず会員なら参加可能のリーグ戦で、2014年以降は他団体プロも参加可能になった。
スプリントカップ
会員・非会員問わず参加可能。年数回の1dayカップ戦を行い、その際の順位に応じてトライアルポイントを獲得する。
年間トライアルポイント上位が、スプリントファイナルに進出する。
歴代令昭位
第11期(2019年度)から、RMUリーグの優勝者の称号を令昭位とすることとなった[2]。
期 | 開催年度 | 令昭位 |
---|---|---|
第1期 | 2009年 | 多井隆晴 |
第2期 | 2010年 | 阿部孝則 |
第3期 | 2011年 | 多井隆晴 |
第4期 | 2012年 | 谷井茂文 |
第5期 | 2013年 | 河野高志 |
第6期 | 2014年 | 多井隆晴 |
第7期 | 2015年 | 阿部孝則 |
第8期 | 2016年 | 多井隆晴 |
第9期 | 2017年 | 松ヶ瀬隆弥 |
第10期 | 2018年 | 谷井茂文 |
第11期 | 2019年 | 多井隆晴 |
第12期 | 2020年 | 河野高志 |
第13期 | 2021年 | 河野高志 |
第14期 | 2022年 | 楢原和人 |
所属選手
S級以上
SSS級
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S級 |
A級
本部
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長崎
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B級
本部男性
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本部女流
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女流アスリート
本部
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長崎
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男性アスリート
本部
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|
|
長崎
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脚注
- ^ RMUについて - RMU
- ^ “RMUリーグチャンピオンの称号決定!”. RMU公式HP (2019年4月18日). 2019年4月19日閲覧。
外部リンク
- 公式サイト
- RMU公式ブログ - Ameba Blog
- RMU 旧ブログ
- プロ競技麻雀団体RMU (@RMU1) - X(旧Twitter)
- RMUチャンネル - YouTubeチャンネル
- 麻雀プロ団体LIVEチャンネル - YouTubeチャンネル
- 第13期 令昭位戦Aリーグ - ABEMAビデオ