EOS Rシステム
EOS Rシステム(いおすあーるしすてむ)は、キヤノンが映像表現と撮影領域の拡大を狙い、RFレンズを核として、フルサイズミラーレス一眼カメラで使うことを想定して新たに開発したイメージングシステムである。2018年9月5日に発表。マウントシステムには、新開発の「キヤノンRFマウント」を採用した。本システムを採用した初号機は2018年10月25日発売のキヤノン EOS R[1][2][3][4]。
概要[編集]
EOS Rシステムを象徴するキヤノンRFマウントでは、EFマウントの54mmの大口径マウントを継承し、ショートバックフォーカスを採用している。また8点だった電子接点の数を12点に変更し高速、大容量な通信ができるようになっている[5][6][7][8][1]。
詳細は「キヤノンRFマウント」を参照
EOS Rシステムでは、デュアルピクセルCMOS AFを用いて35mmフルサイズカメラにおいて世界最速[注釈 1]0.05秒のAFスピードを実現した。また選択可能エリアもEOSの中ではもっとも広い横88%×縦100%に拡大されている。測距エリア全域でF8／F11光束対応AFが可能。光学ファインダーでは実現できなかった世界初AF低輝度合焦限界 EV－5[注釈 2]・6[注釈 3]を実現。また、新たにFvモードを搭載しており、すべてをオートにした状態ではプログラムAEとなり、絞りをオートにすればシャッタースピード優先、シャッタースピードをオートにすれば絞り優先モードとして利用できる。小型軽量化を意識して開発された[1][5]。
沿革[編集]
「キヤノンRFマウント#沿革」も参照
2018年[編集]
- 9月5日 EOS Rシステムを発表。カメラボディとして「EOS R」を、RFレンズとして「RF24-105mm F4 L IS USM」、「RF50mm F1.2 L USM」、「RF28-70mm F2 L USM」、「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」を、マウントアダプターとして「マウントアダプター EF-EOS R」、「コントロールリング マウントアダプター EF-EOS R」、「ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R[注釈 4]）」が発売予定であることを発表[9][10][11][7][8]。
- 10月25日 「EOS R」「RF24-105mm F4L IS USM」「RF50mm F1.2L USM」「マウントアダプター EF-EOS R」「コントロールリング マウントアダプター EF-EOS R」を発売[12]。
- 11月15日 「RF35mm F1.8 MACRO IS STM」を発売[13]。
- 12月20日 「RF28-70mm F2 L USM」を発売[14]。
2019年[編集]
- 2月14日 「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」「RF15-35mm F2.8 L IS USM」「RF24-70mm F2.8 L IS USM」「RF70-200mm F2.8 L IS USM」「RF85mm F1.2 L USM」「RF85mm F1.2 L USM DS」を開発発表[15][16]。また、3月中旬から「EOS RP」を投入することを発表[17][18]。
- 3月14日 「EOS RP」が発売される[19]。
- 6月20日 「RF85mm F1.2 L USM」が発売される[20]。
- 8月29日 「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」が発売される[21]。
- 9月27日 「RF24-70mm F2.8 L IS USM」、「RF15-35mm F2.8 L IS USM」が発売される[22]
- 11月6日 天体撮影専用カメラ「EOS Ra」を発表[23]。
- 11月21日 「RF70-200mm F2.8 L IS USM」が発売される[24]。
- 12月19日 「RF85mm F1.2 L USM DS」が発売される[25]。
- 12月5日 「EOS Ra」が発売される[26]。
2020年[編集]
- 2月13日 「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」を発表、カメラボディとして「EOS R5」、RFレンズとして「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」、エクステンダーとして「エクステンダー RF1.4×」「エクステンダー RF2×」を開発発表[27][28][29]。
- 7月30日 「EOS R5」が発売される[30]。
- 8月27日 「EOS R6」と「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」が同時発売される[31]。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ^ a b c “キヤノン初のフルサイズミラーレス「EOS R」詳細レポート！”. 価格コムマガジン. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “キヤノンEOS Rシステム特集 Chapter 1：とことん教えて！ EOS “R””. ヨドバシカメラ公式オンライン写真マガジン. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “フルサイズミラーレスで新たなステージへ キヤノン EOS R 発表会”. デジカメWatch. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “キヤノン「EOS R」の発売日が10月25日に決定”. デジカメWatch. 2019年12月26日閲覧。
- ^ a b “EOS Rシステムブランドサイト”. キヤノン. 2019年12月26日閲覧。
- ^ “なぜ今、カメラ各社が新マウントを出すのか”. ITmedia. 2019年10月23日閲覧。
- ^ a b キヤノン、フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表 デジカメ Watch 2018年9月5日
- ^ a b “キヤノン、新型マウント「RFマウント」を採用するフルサイズミラーレス一眼「EOS R」誕生。RFレンズ4本と、EFレンズを活用できるマウントアダプター4種も順次発売。”. 株式会社 サロン・エージェンシー. 2019年10月23日閲覧。
- ^ 『光学の可能性を広げる新イメージングシステム“EOS Rシステム”が誕生 カメラ・レンズで構成する「EOSシステム」がさらに拡大』（プレスリリース）キヤノン、2018年9月5日。2019年10月11日閲覧。
- ^ “フルサイズミラーレスで新たなステージへ キヤノン EOS R 発表会”. デジカメWatch. 2019年10月23日閲覧。
- ^ “キヤノン「EOS R」発表会で実写レビュー+レンズ選びしてきたっ!!”. ascii. 2019年10月23日閲覧。
- ^ “キヤノンのフルサイズミラーレス「EOS R」が10/25発売に決定”. capa. 2020年3月3日閲覧。
- ^ “キヤノンEOS R用RF35mm F1.8 MACRO IS STM 発売日決定！”. モーターマガジン. 2019年11月3日閲覧。
- ^ “キヤノン、大口径標準ズームレンズ「RF28-70mm F2 L USM」の発売日決定”. 価格コム. 2020年3月3日閲覧。
- ^ 『RFマウントを採用する交換レンズ“RFレンズ”6機種を開発 レンズラインアップの拡充により「EOS Rシステム」を強化』（プレスリリース）キヤノン、2019年2月14日。2019年10月11日閲覧。
- ^ “キヤノン、フルサイズミラーレス用RFレンズ6本を予告”. デジカメWatch. 2020年3月5日閲覧。
- ^ 『小型・軽量なフルサイズミラーレスカメラ"EOS RP"を発売 「EOS Rシステム」による高画質な写真や映像の撮影が可能』（プレスリリース）キヤノン、2019年2月14日。2020年3月5日閲覧。
- ^ “「EOS RP」発表、初代α7に匹敵する軽さ 485グラムのフルサイズミラーレス”. ハフポスト. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、「EOS RP」は3月14日発売。フルサイズミラーレスカメラのエントリーモデル”. phileweb. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、大口径中望遠レンズ「RF85mm F1.2 L USM」発売日決定”. デジカメWatch. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、RF高倍率ズーム「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」を8月29日に発売”. デジカメWatch. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “EOSフルサイズミラーレス機ユーザー待望の2本が発売即ランクイン！”. capa. 2020年3月5日閲覧。
- ^ 『天体撮影専用のフルサイズミラーレスカメラ"EOS Ra"を発売 天体撮影に適した光』（プレスリリース）キヤノン、2020年11月6日。2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、大口径望遠ズームレンズ「RF70-200mm F2.8 L IS USM」を11/21発売”. 価格コム. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、大口径中望遠単焦点レンズ「RF85mm F1.2 L USM DS」発売日決定”. 価格コム. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、天体撮影用のフルサイズミラーレス「EOS Ra」発売日決定”. デジカメWatch. 2020年3月5日閲覧。
- ^ 『小型・軽量の標準ズームレンズ"RF24-105mm F4-7.1 IS STM"を発売 大口径・ショートバックフォーカスにより優れた携帯性と高画質を両立』（プレスリリース）キヤノン、2020年2月13日。2020年3月5日閲覧。
- ^ 『「EOS Rシステム」を強化 次世代フルサイズミラーレスカメラ“EOS R5”とRFレンズを開発』（プレスリリース）キヤノン、2020年2月13日。2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、次世代フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」などを開発発表”. 価格コム. 2020年3月5日閲覧。
- ^ “キヤノン、「EOS R5」が7月30日に発売”. デジカメWatch. 2020年10月27日閲覧。
- ^ “キヤノン、「EOS R6」「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」の発売日を8月27日に決定”. デジカメWatch. 2020年10月27日閲覧。