B号車 (ヤマト運輸)

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B号車(ビーごうしゃ)は、ヤマト運輸が所有する、主に大型車を示す。通称は「運行車」、「自車」である。なお、ヤマト系列のヤマトマルチチャーター(旧京都ヤマト運輸)などの所有車もこちらで表記する。

UDトラックス クオン。旧ロゴ車

概要・運用[編集]

運用状況は基本的にヤマト運輸のベースから宅急便センター、ベースからベースへの幹線集約輸送に使われている。高速道路も走る必要があるため、ETCも装備済みである。ヤマト運輸の社内規則に基づき高速道路では制限速度走行している。ただし、ヤマトマルチチャーター(旧京都ヤマト運輸)などは、厳密に言うと歴史的な経緯から別会社であるため、そのような社内規則がない。 グループ全体を通して最多車種は日野、続いてUDトラックスであり、いすゞ三菱ふそうは少数、さらに数台ながらボルボも存在する。 これは以前ヤマト運輸が倒産危機に瀕した際、積極的に支援した2社への恩返しの意味合いがある。逆に追い立てた三菱ふそうへは2トンも含め、導入数は少数にとどまっていたが、現在は多少ながら増えてきている。 また以前グループ会社のヤマトオートワークスがボルボトラックの取り扱いをしていた関係から、トレーラーヘッドを含め導入実績がある。

車体[編集]

メーカーは日野自動車のトラック(日野・プロフィア)を、アルミバンは日本フルハーフ製を主に納入している。他に三菱ふそうUDトラックスいすゞの導入実績がある。運転席の後ろにベッドがあるフルキャブ車両とベッドがないショートキャブタイプがあり、ショートキャブタイプは従来よりもロールパレットが2本多い18本積載することができる。ほとんどが高床車でかつ前2軸、後ろ1軸である。ショートキャブ車は多くが増トンで、タイヤの前2軸の間隔が広い。通運車両は低床4軸である。車体のデザインは旧カラーの赤文字で「宅急便」と書かれたものと、現在のカラー(緑色)で書かれたものが併存する。それ以外に「クール宅急便」と描かれた車両があり、こちらは冷蔵・冷凍装置がある。神戸ヤマト運輸の車両は「神戸」を目につく所に書かれている。タイヤのホイールにはデザイン上、ベージュのカラーが塗装されているが、2006年頃より経費削減で塗装をしていない車両が現れた。なお所属するベースの判断により、ホイールを車検時に塗りなおされるところもある。 また、基本的には長距離を伴わない運行がメインのため、ショートキャブ車が増加しつつある。

関連項目[編集]

  • ヤマト運輸
    • 社番がBから始まる数字4ケタである。
  • ヤマトロジスティクス
    • 似たデザインの車両を所持している。
  • ヤマトマルチチャーター
    • 運行事業をメインであり、看板車を複数所有しているが、社名変更後は独自のロゴに落ち着いている。なお、社番が存在しない。
  • 神戸ヤマト運輸
    • 運行事業も行っており、ヤマト運輸と同じ看板車を所有している。なお、社番が存在しない。
  • ヤマトボックスチャーター(旧グリーンライナー)
    • この車両を主とした業務を分社化してできた会社である。ただし、トラックのデザインはオリジナルである。ボックスチャーター事業を行うにあたって、現社名に変更。クロネコマークが車体につくようになる。社番はBVから始まる数字3ケタである。