金庫

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金庫(きんこ)

  1. 金庫(きんこ)は、現金有価証券などの貴重品を収蔵する施設または容器。本項で詳述。
  2. 金庫(きんこ)は、または地方公共団体の現金出納事務を取り扱う機関を指す、財務会計上の用語。
  3. 金庫(きんこ)は、社会経済政策的な融資を行うために設立される特殊な企業形態。
    1. 農林中央金庫(農林中金)、商工組合中央金庫(商工中金)については各々の項目を参照するほか、金庫 (特殊法人)を参照のこと。
    2. 協同組合組織などにより私人が設立する信用金庫労働金庫については、各々の項目を参照のこと。

金庫の一例
夜間金庫

金庫(きんこ)は、現金有価証券などの貴重品を収蔵する施設または容器。

目的による分類[編集]

耐火金庫[編集]

主に火災紙幣や書類やデータディスクが焼失するのを防止する目的の金庫。盗難防止性能もある程度は備えているが、あまり高くない。一般的なものでは、本体の主材はコンクリートであり、それに水が含まれている。火災時にはその水が蒸発し、気化冷却で内部の温度を低く維持する。経年により水分が少しずつ蒸発しているため、耐用年数は20年としている。

標準品は紙幣や書類の焼失防止には役立つが、内部はかなり高温になる上、コンクリートからの水分の蒸発により多湿になるため、データディスクの内容が消失したり、各種フィルム類が損傷したりすることもある。このため、内部の温度上昇などを抑えているデータメディア対応耐火金庫もある。

個人の金と公金(売り上げなど)を区別するための手提げ可能な製品(手提げ金庫。cash box)も存在する。

防盗金庫[編集]

主に盗難防止を目的とした金庫。複数人でなければ搬出も困難なように非常に重量があり(数百キログラム)、室内に固定出来て(外すには工具が必要)、更に開錠も手間が掛かるようになっている。なお、日本では防盗金庫という名前で販売されている製品は全て耐火性能もある。

貸金庫[編集]

家に金庫を置くのは不安という客の声に合わせて登場したサービスが、貸金庫。主に銀行が空間を保有し、個別の保管場所を貸し出す。月極料金が大半。但し、天災による被害や銀行が破綻すれば、貸金庫に預けている物品の引き出しが出来なくなるという欠点がある。

ロック方式による分類[編集]

ダイヤル式[編集]

扉についているダイヤルを左右に数回回転させ、内部の構造を開錠位置に合わせる。「右へa回回してbに合わせ、その位置から左へc回回してdに合わせ、その位置から更に右へe回回してfに合わせ、そこでハンドルをひねる」という具合。暗証番号の変更には専門の知識が必要。

テンキー式[編集]

主に内蔵マイクロプロセッサによって作動し、暗証番号を入力すると開錠するようになっている。大部分の製品では暗証番号を変えられる。あまり頻繁に番号を変えると覚えにくい。

一部の製品では電池ボックスが扉の内側にあるため(窃盗者によるシステム破壊を防ぐ理由もある)、施錠した状態で電池が切れた場合はメーカーのサービススタッフを呼ばないと開錠できない。2003年3月、秋田県立雄物川高等学校で、入学試験問題を保管している金庫の電池が切れたために試験問題を取り出せなくなり、とうとうロックスミスが呼ばれて扉に穴を開ける事態に発展、試験開始が20分遅れるというトラブルがあった(この場合、ピッキング技術は全く役に立たない)。

長く使っていると、よく押す数字のボタンに指の跡が付いたり刻印が磨り減ったりして、暗証番号を推測されてしまう場合もある(この対策として、ボタンが透明で数字配列も準備操作の度に変わり、一定させない機能がついた製品も登場している)。

金庫の固定[編集]

据え置き型金庫では、床にボルトで固定できる場合もある。床に固定すると、軽い金庫であってもなかなか持ち去れない。泥棒があきらめる決め手となる場合も多い。

金庫室[編集]

貴重品を収蔵するため建造物の一区画に厳重に施錠できるようにした構造を設けた専用の空間を金庫室という。金融機関の建物などで用いられる。組立型の組立金庫室もある。

関連項目[編集]