過炭酸ナトリウム

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過炭酸ナトリウム
Sodium percarbonate.svg
IUPAC名 sodium carbonate—hydrogen peroxide (2/3)
組成式 Na2CH3O6
式量 157.01 g/mol
形状 無色固体
結晶構造 Cmca, Pbca (< -30°C)
CAS登録番号 [15630-89-4]

過炭酸ナトリウム(かたんさんナトリウム、sodium percarbonate)は、化合物で、炭酸ナトリウム過酸化水素が 2:3 のモル比で混合された付加化合物化学式は 2Na2CO3•3H2O2 または Na2CO3•1.5H2O2 と表される。水溶性の無色固体で水溶液は弱塩基性である。

用途[編集]

過酸化水素水と同様に酸化力を持つため、漂白剤除菌剤消臭剤として用いられる。家庭向けに酸素系漂白剤として市販されている粉末には、ほとんどの場合この化合物が成分として含まれている。洗濯用の合成洗剤で、白さを強調している製品や除菌効果を強調した製品にも少量の過炭酸ナトリウムが添加されている。

水溶液は放置するだけで炭酸ナトリウムと過酸化水素とに分解する。その後、過酸化水素は放置するだけで酸素に分解する。炭酸ナトリウムはほぼ無害な物質であり、従って過炭酸ナトリウムは使用に伴う環境への悪影響が少ない。

過炭酸ナトリウムに代表される酸素系漂白剤と対置されるものに、次亜塩素酸ナトリウムに代表される塩素系漂白剤がある。塩素系漂白剤は、特異な塩素臭を持ち、漂白過程でトリハロメタンをはじめとする有機塩素化合物を生成して環境汚染の原因となる。

過炭酸ナトリウムの漂白能力は塩素系漂白剤よりやや劣るが、色柄物の衣類も漂白でき、特異な臭気がない。ただし、塩素系漂白剤の臭気が「漂白作業中」のシンボルになっていることに対して、無臭の過炭酸ナトリウムによる漂白はそれ自身のシンボルがないため、作業の当事者はもちろん、周囲の人間(特に子供や高齢者)に適切なシンボルを提示しなければ誤飲や溶液に触れて起きる負傷などの事故が発生しやすくなる。酸素系漂白剤の製品として販売されているものには、香料を添加することでこの問題を回避しているが、過炭酸ナトリウムの純末で漂白をする場合はこの点を充分に配慮する必要がある。

一般消費者向けの過炭酸ナトリウムの販売価格は、おおむね1グラム0.5程度である。洗濯には水40リットルあたり15グラム程度を使う。副作用として、継続して使うことにより洗濯槽の汚れを除去する効果も生じる。過炭酸ナトリウムは水分を帯びることで発熱を伴い分解するため、保管する際はガス抜き機能がついた専用の容器を使用しなければならない。密閉した容器に保管すると、分解によるガスで容器が加圧され破裂する恐れがあるので危険である。

平成22年度に危険物第1類に追加することが適当とされ、平成24年7月1日より指定数量以上の貯蔵および取り扱いには消防法に基づく市町村長等の許可が必要となる。 ただし、経過措置がとられる。

外部リンク[編集]