漏洩電磁波
漏洩電磁波(ろうえいでんじは、compromising emanations)とは、PCや周辺機器から発する微弱な電磁波(通常は電波)である。特に、知られたくない情報を含んだ電磁波を指すことが多い。
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概要[編集]
モニター、キーボードの接続ケーブル、ネットワークケーブル、USBコネクタなどから微弱信号が放射され、情報が漏洩する場合がある。隣接する建物や車などに指向性のアンテナを設置して、目的のパソコンなどの電子機器に向ければ、実用的には数十メートル離れた場所からこのような信号を傍受できるといわれている。また、同期信号のずれを利用して、特定のパソコンからの情報を選択的に傍受することが可能であるとされる。
一般に知られている実験では、ブラウン管やケーブルから発生する電磁波を3m離れた地点で傍受して、表示されている画像を再現した例がある。 しかし、実験で用いられたのは主流の液晶モニタではなく、電磁波の発生が強い旧式のブラウン菅モニタである。それであってもごく微弱な電磁波であるため、 電磁波を測定する専門のシールドルームなどを用いて周囲の干渉し得る電波を完全に遮断し、尚且つ非常に高価で専門性の高い研究機材を用いないと再現は困難である。
また一般には知られていないが、無線中継用の「パラボラアンテナ」により電磁波を送信する場合にも、 目的の方向とは別な方向に微弱な電磁波が漏洩することがある。この現象は「サイド・ローブ」と呼ばれ、具体的には電磁波を放射するパラボラアンテナを「電波暗室」に入れ、アンテナの電磁波放射パターンを測定することでサイド・ローブ特性は測定可能である。一般に周波数3GHz以上のマイクロ波ではパラボラアンテナが用いられるが、この微弱な「サイド・ローブ」を利用することでパラボラアンテナ同士の通信も盗聴可能である。
対策技術[編集]
漏洩電磁波の傍受への対策はテンペスト(TEMPEST; Transient Electromagnetic Pulse Surveillance Technology)と呼ばれる。この語は元来米軍のコードネームで、漏洩電磁波に関するセキュリティ上の問題を研究し、防護のための規格を定めることを目的とする政府の計画を指していた。
具体的には、回路設計の段階で信号の漏洩を防ぎつつ、ケーブル等を被覆して電磁波をシールドすることが基本的な対策である。また、パソコン等が入った部屋全体をシールドするという手段もある。
根本的な対策としては
PCに関しては、1)CRTから液晶ディスプレイへの変更と電磁シールドの強化、2)筐体自身の電磁シールド強化
パラボラアンテナの「サイド・ローブ」対策としては、1)電波による信号伝達方式自体に秘匿性の高いものを用いる(例:スペクトル拡散通信)2)可能ならば極力「光回線」に切り替える
ことがあげられる
漏洩電磁波の傍受が登場する作品[編集]
- アキハバラ@DEEP
- マーケット ~株~ (漫画)
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 新情報セキュリティ技術研究会日本国内での漏洩電磁波、侵入電磁波に対する研究、ガイドライン制定等に関する民間団体
- WIRED.jp 遠くからパソコンをスパイできる『テンペスト』技術
- Compromising emanations: eavesdropping risks of computer displays