斬 (漫画)
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『斬』(ザン)は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)に2006年34号から52号まで連載された杉田尚の少年漫画作品。連載時の話数の単位は「太刀」。連載開始以前の2005年15号に同タイトルの読切が掲載された。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
我々が住んでいる現代の日本とは違う『現代の日本』。この日本では男は皆、昔の武士のように刀を所持しており、正当防衛や両者の合意による真剣勝負ならば人を斬っても罪にはならない。厳しい掟が常識として通じる世界で、武士(おとこ)たちは己の武と魂を競い合う。
無双(なしふた)市に転校してきた高校生、村山斬は亡き父のように強い武士になる事を夢見る少年。だが剣の腕に覚えはまったくなく、気弱な性格が災いして他人からも見下されていた。転校しても友達も出来ず、不良からイジメられていたのだが…。
[編集] 登場人物
[編集] 斬とその仲間達
- 村山斬(むらやま ザン)
- 主人公。達人しか扱えない研無刀(「斬る」よりも「破壊する」事を目的として、硬度と重量を増加させた刀)を持っている少年。前の学校では虐められて、無双高校に来た。普段は弱く、この刀を無茶苦茶に振り回すことしかできないが、危機に陥ると強くなり、研無刀を扱えるようになる。月島に好意を持っており彼女のためなら嫌いな真剣勝負も受ける。気弱で億劫な性格(月島に触発され修行を決意した後「やはり明日から…」と言う程)だが、人一倍優しい。
- 月島弥生(つきしま やよい)
- 女性では珍しく刀を帯刀している。剣道五段で、とても美少女で一般アイドルをも凌ぐと評判。性格は血気盛んなところがある。武士は男性という風潮のなかで、自らが女であることにコンプレックスを抱いており、真剣勝負で自分が武士であることを証明しようとする。その思いゆえに、他者の真剣勝負に横槍を入れて介入することが多い。連れ去られてしまったりもするが、ヒロインと感じさせない物がある。作者自身も単行本で、おてんばにさせすぎたと述べている。
- 貫木刃(つらぬき やいば)
- 忍者の少年。斬とは同じクラス。見た目が怖く、態度がでかいせいか、すぐに人と絡んでいるように見えるので、将来辻斬りになるのではと恐れられている。実際は、一々物事を引きずらない好青年。村山と親友になる。斬(読みきり版)後に、掲載された作品「破天荒」の主役にもなった(その中では、鬼村四郎(先行して登場)。
[編集] 金蔵一味
- 金蔵銭太郎(かねくら ぜにたろう)
- 指折りの御曹司の息子で三角頭。校内最強ランキングを上げるため、父に金で雇ってもらっているボディーガードの3人に手ごろな上位ランカーを卑怯な手段で倒していた。作者いわく悪の化身。
- 刺々森鋭次(ささもり えいじ)
- 金蔵に雇われている2年。喫煙している。容姿は直に制服を着ていると思われる超ローレグで、裸野郎と貫木に言われている。片手に研無刀でも受け流せる無崩篭という筒状の篭手をつけている。鋭斬刀という極限まで薄くした切れ味重視の刀を使う。
- 討条戒(とうじょう かい)
- 金蔵に雇われている3年。眼帯が特徴。3人の内リーダー格。金蔵を尊敬しているわけでは無いが忠誠を誓っている。居合い抜きを得意とする。
- 壊原大五(かいばら だいご)
- 金蔵に雇われている3年。木槌を武器とし、空振りしても地面を叩いた衝撃波が相手を襲う。
[編集] その他無双高生徒
- 牛尾(うしお)
- 不良の親分。月島にラブレターのような封筒で果たし状を送りつけたが、月島に敗れて入院した。斬(読みきり版)にも、ほぼ同デザインの人物が登場する。
- 赤井(あかい)
- 牛尾の舎弟で、パシリや牛尾が怪我した際助けたりする。坊主頭。訛りがつよい。斬が最初月島の彼氏と間違えたが、鼻をたらすお世辞にも、精悍とはいえない男だった。
- 木下静夫(きのした しずお)
- メガネをかけた地味な男。しかし、実は妄想癖の強い月島のストーカーで、月島を殺そうとした。
[編集] 生徒会等
- 絶山剣舞(たちやま けんぶ)
- 3年。生徒会執行部員。刀身の太い大型の刀を背負っている。戦法は刀の質量を活かした突き技主体で、相手を刺しつつ吹き飛ばす。作者いわくとことん毒舌で、クール。二枚目だが、作中での活躍は、ほとんど三枚目だった。
- 花咲ユリ(はなさき ゆり)
- 1年。生徒会執行部の女子部員。ショートカットで、ピン止めをつけている。素手での格闘が得意であるが刀剣も扱える。一見ぶりっ子にも見えるが、理念に関しては、月島をハッとさせるものがある。
- 校長
- 斬達の通う無双高の校長。白髪で髭を蓄え髪型はオールバックで葉巻を愛用。現在の無双高をよく思ってなく、生徒会執行部のメンバーに不良生徒の制裁を命令した。
- 読みきり版には、斬のクラスの教員として登場。こちらでは自ら真剣で、不良生徒への制裁を行っていた。
[編集] その他
- 村山斬ノ介(むらやま ざんのすけ)
- 斬の父親。週刊誌『侍王』に載るほどの有名人。研無刀を使いこなし、雑誌でも「凄い」と記されているほどの剣豪だったが、既に他界している。斬の目標。
[編集] 世界観
帯刀が禁止されておらず、サラリーマンや学生でさえ男ならば刀を下げているという「現代」。帯刀及びそれに類する価値観以外の文明レベル等は、「明治以降、侍と刀が姿を消した世界=現実世界」と同じであり、そのような世界は映画などで描かれているという、いわば「刀に関してのパラレルワールド」である。そして、「両者合意の上での真剣勝負」は不問とされており、様々な目的を持って武士(おとこ)達は戦い続けている。
なお、作中では「帯刀」としているが、実際には手裏剣や木槌、更には格闘技等も禁止されていないので、様々な武器及び武術全般を身に付ける事を代表して「帯刀」と表現しているようだ。
作中では「侍、武士」等が重要な価値観として存在しているが、実際には牛尾や金蔵のように無理やり「真剣勝負」の名の下に戦いを強要する「武士らしからぬ」者も多い。
また、法律で帯刀と真剣勝負が認められていても、世間の評価は必ずしも良いわけではなく、社会で活躍するためには一般学力なども必要とされている。
[編集] 登場舞台/用語
- 無双高等学校(なしふたこうとうがっこう)
- 主人公達の通う高校で、本作の主な舞台。教育方針が帯刀者を許可しない方向へ向かいつつある。
- 研無刀(けんぶとう)
- 「斬る」よりも「破壊する」事を目的として、硬度と重量を増加させた刀。当然、普通の刀と同じ感覚では使えず、相当の技量と筋力が必要になる。なお、研無刀の鞘も本体の重量に耐えるため、本体と同等の強度を持っている。
- 鋭斬刀(えいざんとう)
- 研無刀とは逆に、徹底的に切れ味と軽さを追求した刀。代わりに硬度を犠牲にしているので、使いこなすにはやはりかなりの技量が必要である。
- 無崩篭(むほうごて)
- 研無刀の斬撃すら防ぐ筒状の篭手。刺々森は鋭斬刀と併用して使い、弱点を補強していた。
[編集] サブタイトル
- 斬、見参!!(2006年34号)
- 夢(2006年35号)
- 貫木刃 参上!!(2006年36・37号)
- 貫木の力(2006年38号)
- 忍武士(2006年39号)
- 勝ち?負け?(2006年40号)
- 嵐の前の静けさ(2006年41号)
- 月島の行方(2006年42号)
- 月島救出戦(2006年43号)
- 真剣勝負!(2006年44号)
- 研無刀 VS 鋭斬刀(2006年45号)
- 二刀流(2006年46号)
- 討条 戒(2006年47号)
- 新勢力(2006年48号)
- 超高速の太刀(2006年49号)
- 秘剣(2006年50号)
- 武士(2006年51号)
- はじまり(2006年52号、最終話との表記はないものの、この号を以って連載終了)
[編集] 単行本
- 斬、見参!!(ISBN 9784088743042)
- 月島救出戦(ISBN 9784088743318)


