小林優吾

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小林 優吾
基本情報
生年月日 (1995-07-10) 1995年7月10日(28歳)
性別 男性
国籍 日本の旗 日本
出身地 宮城県
身長 175cm
体重 72kg
選手情報
利き腕
種目 男子ダブルス
混合ダブルス
主な戦績
世界ランク(最高) 男子ダブルス : 1位
混合ダブルス : 25位
日本ランク(最高) 男子ダブルス : 1位
国際大会
国内大会
  • 全日本総合選手権 優勝(2022年)
  • 全国高校総体 2冠(2013年)
  • 経歴
    所属 トナミ運輸
    獲得メダル
    男子バドミントン
    日本の旗 日本
    世界選手権
    2021 ウエルバ 男子ダブルス
    2019 バーゼル 男子ダブルス
    スディルマン杯
    2017 ゴールドコースト 混合団体
    2019 南寧 混合団体
    2021 ヴァンター 混合団体
    2023 蘇州市 混合団体
    トマス杯
    2022 バンコク 男子団体
    アジア競技大会
    2022 杭州 男子団体
    2018 ジャカルタ 男子団体
    アジア選手権
    2017 ホーチミン 混合団体
    2019 香港 混合団体
    2023 ドバイ 男子ダブルス
    ワールドツアーファイナルズ
    2021 バリ 男子ダブルス
    アジアジュニア選手権
    2013 コタキナバル 混合団体

    小林 優吾(こばやし ゆうご、1995年7月10日[1] - )は、日本の男子バドミントン選手。宮城県利府町出身[2]トナミ運輸所属。同所属の保木卓朗とペアを組む。日本一のスマッシュを持つ[3]世界選手権男子ダブルスにおいて日本人初の制覇者[4]。2022年に日本人初の男子ダブルス世界ランキング1位を達成[5]

    経歴[編集]

    ジュニア時代-2020年[編集]

    塩竈ジュニア、富岡第一中学校、富岡高校を卒業し、トナミ運輸に入社。ペアは中学時代から保木卓朗と組んでいる。

    2015年に全日本社会人選手権で初優勝。その後2016年に日本A代表に選出される。

    2019年にタン・キムハー英語版がコーチに就任すると、ダブルスの完成度が向上し、同年の世界選手権では準決勝で世界ランク3位の李俊慧 / 劉雨辰を破り準優勝を果たすなど、国際大会の成績も伸びて行った。

    2020年、元ルネサスバドミントン部所属の、城口優里花と結婚。

    2021年[編集]

    2021年東京オリンピックでは、園田啓悟 / 嘉村健士ペアと遠藤大由 / 渡辺勇大ペアの出場により、自身は出場権を逃す。
    しかしその直後から一気に結果を残すようになり、8月のデンマーク・オープンでは、2回戦で東京五輪金メダリストの李洋 / 王齊麟を破り、そのまま勢いに乗り優勝(ワールドツアー初優勝) [6]

    9月のインドネシア・マスターズでは、決勝で世界ランク1位のマルクス・フェルナルディ・ギデオン / ケビン・サンジャヤ・スカムルジョにキャリアを通して初めて勝利し優勝した[7]。1週間後のインドネシア・オープンでも2週連続で決勝進出を果たすが、マルクス・フェルナルディ・ギデオン / ケビン・サンジャヤ・スカムルジョにリベンジを果たされ準優勝となる。

    12月のBWFワールドツアーファイナルズでは、グループステージBを1位通過し、そのまま決勝に進出。決勝ではマルクス・フェルナルディ・ギデオン / ケビン・サンジャヤ・スカムルジョに再び勝利し優勝した[8]

    日本人MD初の世界選手権優勝[編集]

    2週間後の世界選手権では、1回戦以外のすべての試合をストレートゲームで勝利し、優勝を果たす[4]。世界選手権男子ダブルスの種目での日本人初の優勝者となった[9]

    2022年[編集]

    5月のタイ・オープンを優勝。6月のマレーシア・オープンでは、決勝でファジャル・アルフィアン / ムハマド・リアン・アルディアントを破り優勝。

    日本人初のMD世界ランク1位[編集]

    9月20日付のBWF世界ランキングで、日本人史上初となる男子ダブルス1位の快挙を達成した[5]

    年末の全日本総合選手権では、全試合をストレートゲームで勝利し、自身初となる優勝を果たした。

    2023年[編集]

    6月のシンガポール・オープンでは、決勝で世界ランク3位の梁偉鏗 / 王昶をストレートで下し優勝。1年ぶりのタイトル獲得となった[10]

    9月の中国オープンでは、準々決勝で前週の世界選手権銀メダリストのキム・アストルプ / アンダース・スカールプ・ラスムセンをストレートで破り準決勝に進出。準決勝では、梁偉鏗 / 王昶に16-21, 22-20, 20-22と、ファイナルデュースの接戦で敗れベスト4の結果で終わった。

    成績[編集]

    世界選手権[編集]

    開催地 対戦相手 スコア 結果
    2021 ウエルバ 中華人民共和国の旗 何濟霆
    中華人民共和国の旗 譚強
    21-12, 21-18 1位 優勝
    2019 バーゼル インドネシアの旗 モハマド・アッサン
    インドネシアの旗 ヘンドラ・セティアワン
    23-25, 21-9, 15-21 2位 準優勝

    BWFワールドツアー[編集]

    大会 レベル 対戦相手 スコア 結果
    2023 オーストラリア・オープン スーパー500 大韓民国の旗 姜敏赫
    大韓民国の旗 徐承宰
    17-21, 17-21 2位 準優勝
    2023 ジャパン・オープン スーパー750 チャイニーズタイペイの旗 李洋
    チャイニーズタイペイの旗 王齊麟
    19-21, 13-21 2位 準優勝
    2023 シンガポール・オープン スーパー750 中華人民共和国の旗 梁偉鏗
    中華人民共和国の旗 王昶
    21-13, 21-18 1位 優勝
    2022 マレーシア・オープン スーパー750 インドネシアの旗 ファジャル・アルフィアン
    インドネシアの旗 ムハマド・リアン・アルディアント
    24-22, 16-21, 21-9 1位 優勝
    2022 タイ・オープン スーパー500 インドネシアの旗 ファジャル・アルフィアン
    インドネシアの旗 ムハマド・リアン・アルディアント
    13-4 1位 優勝
    2021 BWFワールドツアーファイナルズ スーパー1000 インドネシアの旗 マルクス・フェルナルディ・ギデオン
    インドネシアの旗 ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ
    21-16, 13-21, 21-17 1位 優勝
    2021 インドネシア・オープン スーパー1000 インドネシアの旗 マルクス・フェルナルディ・ギデオン
    インドネシアの旗 ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ
    14-21, 18-21 2位 準優勝
    2021 インドネシア・マスターズ スーパー750 インドネシアの旗 マルクス・フェルナルディ・ギデオン
    インドネシアの旗 ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ
    21-11, 17-21, 21-19 1位 優勝
    2021 デンマーク・オープン スーパー1000 デンマークの旗 キム・アストルプ
    デンマークの旗 アンダース・スカールプ・ラスムセン
    21-18, 21-12 1位 優勝
    2018 韓国オープン スーパー500 日本の旗 遠藤大由
    日本の旗 渡辺勇大
    21-9, 15-21, 10-21 2位 準優勝

    プレースタイル[編集]

    • 小柄な選手の多い日本のバドミントン選手ではめずらしく、攻撃力を持ち味とする。日本一と言われるスマッシュを持っており[3]、その攻撃力は世界規模で見ても有数で、世界のトップクラスの選手でも苦戦するほどである。
      2023年7月のジャパン・オープンで打ったスマッシュは443km/hを記録しており、これは世界大会の試合中のスマッシュの観測史上で世界で2番目に速いスマッシュである。
    • ペアの保木の攻撃力も高水準なものであるため、保木が後衛で強打を打ち、自身も前衛から攻めにいきやすいところもこのペアの強みである。
    • 攻撃力が持ち味のこのペアだが、守備力やネットプレーもともに非常に優れている。

    脚注[編集]

    1. ^ 小林 優吾”. 日本バドミントン協会. 2022年6月21日閲覧。
    2. ^ 小林 優吾”. J SPORTS. 2022年6月20日閲覧。
    3. ^ a b "バドミントン界に現れた新星ペアは“W新米パパ” 日本男子ダブルス史上初の偉業、その前には「よし人生変えようか」" - テレ朝POST
    4. ^ a b "【世界選手権2021・決勝】山口、ホキコバ、初優勝!!! ワタガシは準優勝" - SMASH and NET(2021年12月19日)
    5. ^ a b "保木・小林組、世界1位 バドミントン・ランキング トナミ運輸 男子複で日本初" - 富山新聞(2022年9月21日)
    6. ^ "【デンマークオープン・決勝】ホキコバ、ワールドツアー初優勝!! 山口、ワタガシも優勝!" - SMASH and NET(2021年10月24日)
    7. ^ "ホキコバペア インドネシアマスターズ制覇!!" - トナミ運輸 バドミントン部(2021年11月22日)
    8. ^ "【WTファイナルズ2021・決勝】ホキコバ優勝!! シダマツ、ワタガシは準優勝" - SMASH and NET(2021年12月5日)
    9. ^ バドミントン男子ダブルス初の日本人世界王者が誕生! 東京五輪に落選も“ホキコバ” 保木卓朗&小林優吾が見せた3つの進化とは(平野貴也)”. Number Web. 2022年6月20日閲覧。
    10. ^ "【バドミントン】保木卓朗、小林優吾組が中国ペア倒し優勝 山口茜は安洗塋に0-2で敗れる" - 日刊スポーツ(2023年6月12日)

    外部リンク[編集]