娘・妻・母

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娘・妻・母
Daughters, Wives and a Mother
監督 成瀬巳喜男
製作 藤本真澄[1]
出演者
音楽 斎藤一郎[1]
撮影 安本潤[1]
製作会社 東宝[1]
配給 東宝
公開
  • 1960年5月21日 (1960-05-21)
上映時間 122分[1]
製作国 日本
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娘・妻・母(むすめ つま はは、Daughters, Wives and a Mother)は、1960年に公開された日本映画。監督成瀬巳喜男。カラー。

あらすじ[編集]

東京の坂西家には、母のあき、長男勇一郎と和子の夫婦とその息子、会社勤めの三女春子が住んでいる。そこに日本橋の旧家に嫁いだ長女の早苗が、夫、姑との仲がうまくいかず身を寄せていて、外にはカメラマンの次男・礼二、嫁いだ二女の薫の5人の子どもがいる。 そんな中、早苗の夫が旅行中の事故で亡くなり、まもなく婚家から追い出されるように実家住まいとなる。早苗は死亡保険金を入手していた。 勇一郎は町工場をやっている和子の叔父に投資しているが、更に融資を申し込まれ、その金の用立てを早苗に頼み彼女は承諾する。 ある日、早苗、春子、礼二夫妻は甲府のブドウ園に遊ぶ。そこの醸造技師の黒木は早苗に好意を寄せているが、早苗には京都の紳士・五条との見合い話も舞い込んでいる。やがて黒木と早苗の仲が接近して、互いに好意を寄せあっていく。 一方、保母をする二女の薫は姑との同居に嫌気がさし、夫と家を出るために必要な資金を早苗から借り受ける。 やがて、勇一郎は金を貸した親戚の工場が破産して行方をくらましたのを知る。その金は勇一郎が母親に内緒で自宅を抵当に入れて借り入れたもので、すぐ家族会議を開く。 家を手放すことで借金返済はできるが、これから母の面倒を誰がみるかという話に及び、弟妹たちは親の扶養義務をなすりつけ合いズバズバ言い合うが結論は出ない。 早苗は、先日見合いした五条が京都の茶道家元で、母付きでも結婚したいと申し出ているので、その縁談を進めたいと考える。また、和子はあきを放っておけないので、自分たち夫婦で引き取ろうと勇一郎に持ちかける。しかし、あきは老人ホーム入所を考えている。 早苗は黒木を呼び出して別れた。和子は老人ホームからあき宛てに届いた郵便物を見つけそっとポケットにしまった。そして、あきは近くの公園で、内職で子ども預かりをしている老人と知り合い、これなら自分にもできそうだと思った。

キャスト[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e Galbraith IV 2008, p. 170.

外部リンク[編集]