僕が星になるまえに

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僕が星になるまえに
Third Star
監督 ハッティー・ダルトン
脚本 ヴォーン・シヴェル
製作 ケリー・ブロード
製作総指揮 マーガレット・マシスン
出演者 トム・バーク
ベネディクト・カンバーバッチ
JJ・フィールド
アダム・ロバートソン
音楽 スティーヴン・ヒルトン
撮影 カルロス・カタラン
編集 ピーター・クリステリス
製作会社 Western Edge Pictures
Matador Pictures
Cinema One
配給 日本の旗 アルバトロス・フィルム
公開 日本の旗 2013年10月26日
上映時間 93分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
製作費 £1,500,000
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僕が星になるまえに』(ぼくがほしになるまえに、Third Star)は2010年イギリスのドラマ映画。ハッティー・ダルトン監督、ベネディクト・カンバーバッチ主演。末期がんに侵された青年とその友達による旅を描いたもので、男同士の絆、また生きていくことの意味を描いている。2010年のエディンバラ映画祭出品作でもある。ダルトンはこれが初めての長編であり、カンバーバッチもこの作品で映画初出演を果たした。日本では2013年10月に全国で上映されている。

ストーリー[編集]

バラファンドル湾

29歳の誕生日を迎えたばかりのジェームズは、末期がん[1]横紋筋肉腫)を患ってモルヒネを服用しており[2]、余命いくばくもない状態だった。自分の最後の願いを叶えようと、残された時間を利用して、3人の親友、デイヴィー、ビル、マイルズを誘い、彼が「世界一好きな場所」であるウェールズのバラファンドル湾へ、キャンプをしながら旅を続ける。すでに体力が落ち、体の自由も効かないジェームズをカートに乗せ、男だけの4人の旅が始まった。4人は道中トラブルやいさかいを起こしながらも、それぞれが抱える悩みや本音をもあらわにして行く。やがて目的地を目前にしながら病状が悪化したジェームズは、仲間が止めるのも聞かず、痛みと戦いながら進もうとする[1][3]

実はこの旅にはジェームズがデイヴィーたちに隠していた目的があった。それはバラファンドル湾で泳いで、そのまま逝くというものだった。デイヴィーたちにその目的を明かし、自分を見送って欲しいと頼むジェームズに、デイヴィーたちは当然ながら強く反対する。しかし、薬の効き目が切れ、激しくもがき苦しむジェームズの姿に、3人はジェームズを見送ることを決める。それでも、いざジェームズが沖に向かって泳ぎ出すと3人はジェームズのもとに向かって泳ぎ出す。泳げないデイヴィーをビルが岸に戻している間に、ジェームズはマイルズに改めて見送って欲しいと頼むと、自ら海に沈む。マイルズはジェームズを助け出そうと後を追うが、彼の様子に結局助け出すことなく見送る。ジェームズの亡骸を抱えてマイルズが岸に戻ると、3人は沈痛な面持ちでジェームズの遺体を囲む。

キャスト[編集]

()内日本語吹き替え版の声優

スタッフ[編集]

エピソード[編集]

この映画の上映中、日本語版でベネディクト・カンバーバッチ演じるジェームズの吹き替えを担当した、俳優の三上哲によるトークイベントが東京のヒューマントラストシネマ有楽町で行われ、この作品の熱心なファンが詰めかける中、吹替えのこつなどを語り、最後には実際の吹替えも披露して見せた。三上は『シャーロック』や『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、DVD版の『パレーズ・エンド』、『ミス・マープル4 殺人は容易だ』などでカンバーバッチの吹替えを担当している[4]

日本版DVD[編集]

2013年12月20日に英語音声、日本語字幕付きで発売されている[1]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d e 映画 僕が星になるまえに”. allcinema. 2014年7月12日閲覧。
  2. ^ Rhabdomyosarcoma” (英語). Side Effect of Living. 2014年7月12日閲覧。
  3. ^ 僕が星になるまえに”. Moviewalker. 2014年7月12日閲覧。
  4. ^ “映画『僕が星になるまえに』 俳優・三上哲が語る「ベネディクト・カンバーバッチの...に困っている!?」”. 海外ドラマNAVI. (2013年11月13日). http://dramanavi.net/news/2013/11/post-2410.php 2014年7月12日閲覧。 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]