人形石

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人形石
化学式 (U,Ca,Ce)2(PO4)2・1~2H2O
結晶系 直方晶
モース硬度 3 - 4
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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人形石(にんぎょうせき・にんぎょういし[1]、 Ningyoite)は、1959年に発表された日本産新鉱物で、旧原子燃料公社鉱床学者武藤正などにより、鳥取県人形峠から発見された[2]化学組成は(U,Ca,Ce)2(PO4)2・1~2H2Oで、直方晶系燐灰ウラン鉱と異なり、含まれるウランはウラニルイオンにならない。産出地の地名から命名された。

通常は黒色・煤状の粉末で産出するため、物質としての構造は現在も未確定である。燐灰ウラン鉱より強い放射能を持つ。

脚注[編集]

  1. ^ 山陽新聞社発行の『岡山県大百科事典』では「にんぎょういし」としているが、我が国の鉱物学会の一般的な認識としては、柘榴石(ざくろいし)など古くから呼びならわされている一部の例外を除いて、鉱物名の日本語の発音は「せき」を用いることとしている。人形石も、例えば日本産鉱物の最も権威ある記述誌である松原聰宮脇律郎著『日本産鉱物型録』、東海大学出版会、2006年,では、にんぎょうせき、と発音されている。
  2. ^ Muto, T. et al. (1959): Ningyoite, a new uranous phosphate mineral from Japan. Amer. Mineral., 44, 633-650.

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