久保赳

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久保 赳(くぼ たけし、1920年4月1日 - 2011年4月1日)は、日本の建設技官。初代建設省下水道部長や、日本下水道事業団理事長、日本下水道協会理事長を務め、日本の下水道行政の基礎を築いた。1994年には日本人として初めてストックホルム水賞を受賞した[1]

人物・経歴[編集]

北海道夕張市生まれ[2]。北海道庁立札幌第一中学校(現北海道札幌南高等学校)を経て[3]、1944年北海道帝国大学工学部土木工学科卒業。満洲国政府高等官試補、神戸市復興本部を経て、建設省が発足した1948年に同省に入省し、水道課に配属された[2]。建設省下水道課長を経て[4]、初代建設省下水道部長や[2]、日本下水道事業団理事長[1]、日本下水道協会理事長を務め[5]、流域下水道計画を推進し、長與專齋關一ウィリアム・K・バートン中島鋭治らと並んで、日本の下水道事業を軌道に乗せた技術者と評された[2]

著書[編集]

  • 『熊蜂のごとく―遺稿久保赳自伝』水道産業新聞社 2012年
  • 『久保赳博士が遺されたもの』日本下水道協会 2012年

脚注[編集]

  1. ^ a b 久保赳 水道産業新聞社
  2. ^ a b c d 末石冨太郎「水関連技術からみた生活史の再検討」『水資源・環境研究』第2002巻第15号、水資源・環境学会、2002年、1-8頁、doi:10.6012/jwei.2002.1ISSN 0913-8277NAID 130003632082 
  3. ^ No13(1968-7).pdf 東京六華同窓会
  4. ^ 近現代の下水道を 築いてきた人たち月刊下水道 Vol. 37 No. 1
  5. ^ (社)日本水環境学会設立20周年記念 特別功労賞・功労賞・感謝状受賞者日本水環境学会