ローラー・コースター (ブルースバンド)

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ローラー・コースター
ローラーコースター2020
基本情報
出身地 東京都
ジャンル
活動期間 1974年 -
レーベル
  • Deadball Records (VIVID SOUND)
  • Pヴァイン
  • South Side Records
共同作業者
メンバー
  • 山崎よしき (ds.)
  • 小町正明 (b.)
  • 早崎詩生 (pf.)
旧メンバー

ローラー・コースター英語: ROLLER COASTER)は日本ブルースバンド

来歴[編集]

1974年、関西から東京に上京していた妹尾隆一郎と東京出身の山崎よしきは、新しいブルースバンドを目指し「ローラーコースター」を結成した。それから約50年、何回かのメンバーチェンジを経ながらも「ローラーコースター」は活動を続けた。

1977年、小出斉(g., vo.)加入。1984年に小町正明(b.)、1987年には早崎詩生(p.)が加入した[1]

1984年、デビュー作『That's Nothing New』をリリース。小出がエディ・テイラーを彷彿させるスタイルを披露。一方、吾妻光良はそれとは対照的なテキサス流のスウィング・ギターを聴かせている。

1986年、2枚目となる『Keep It Up』をリリース。小出を前面に出した作品となっている。小出、吾妻ともにギターは各々の個性を発揮したプレイを聴かせるが、「Every Night~」では新加入の小安田がスクイーズ・スタイルのオブリで絡む。

1990年、3枚目となる『Boogie Discounter』をリリース。吾妻にスポットを当てた作品になっている。ちなみにこの頃はフロントマンを一人ずつフィーチャーするスタイルを取っており、2枚目は小出、4枚目は妹尾をフィーチャーした。

1991年、4枚目となる『Something for Little Walter』をリリース。本作はメンバー全員がアイドルとして影響を受けたリトル・ウォルターと、そのバックバンド“ジュークス”(エイシズ)への敬愛の心を込めて制作されたもの。オープニングの「I Got To Find My Baby」から妹尾がフィーチャーされた。

1995年、5枚目となる『Keep On Going』をリリース。1995年10月高円寺JIROKICHIでのライヴを収録した本作。妹尾に、吾妻も在籍していた「第三期ローラーコースター」がによるライヴ盤である。山崎と小町のリズム隊に乗って、早崎のピアノがロールし、妹尾のハープがウィーピング、小出のテレキャスが切り込み、吾妻がジャンピン・ジャイヴ。

1998年、創設メンバーの妹尾が別の活動に専念することとなり脱退した[2]

結成25周年の1999年、6枚目となる『25th/ローラーコースター≦ちびコースター』をリリース。妹尾脱退後最新メンバーによる第1弾レコーディングとなった。この頃から小出、山崎、早崎の3人による小編成のちびコースターでも並行して活動するようになった。

2001年、ちびコースターによる7枚目『LIVE at the BOTTLE NECK CAFE』をリリース。仙台の今はなきボトル・ネック・カフェ終焉間際の最終ライヴ盤である(1999年10月1日)。

2002年、8枚目となる『Japan Impact』をリリース。冒頭からファンキーなタッチで全体的にほとんどライヴのノリな作品である。

2004年、バンド30周年を記念した9枚目となる『Boogity Boogity Boogity』をリリース。ファンキーな「She Belong to Me」やリズムに特色を出す「If l Get Lucky 」を収録。

2006年、10枚目となる『How Bad Have You Got It?』をリリース。この作品から和田耕太郎(vo., hp.)が加入しバンドは第四期と称されるラインアップとなる。本作は、バンマスの山崎自らが「第四期の黄金時代」とする作品である[3]

2024年1月28日、長らくフロントを務めていた小出がすい臓がんのため死去[4]。66歳。2024年2月現在、今後の活動方針については発表はされていない[要出典]

ディスコグラフィー[編集]

  • 1984年『That's Nothing New』[5][6]
  • 1986年『Keep It Up』[5][6]
  • 1990年『Boogie Discounter』 (Vivid Sound)[5][6]
  • 1991年『Something for Little Walter』(Vivid Sound)[5][6]
  • 1995年『Keep On Going』(P-Vine)[5]
  • 1999年『25th/ローラーコースター≦ちびコースター』(Southside)[5][7]
  • 2001年『LIVE at the BOTTLE NECK CAFE』(Southside) ※ちびコースター[5][7]
  • 2002年『Japan Impact』(Southside)[5]
  • 2004年『Boogity Boogity Boogity』(Southside)[5][7]
  • 2006年『How Bad Have You Got It?』(P-Vine)[5]

脚注[編集]

  1. ^ HISTORY”. ROLLER COASTER OFFICAL SITE. 2016年1月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月21日閲覧。
  2. ^ 城川隆生 (2003年8月). “ROLLERCOASTER リーダー・ドラム奏者 山崎よしき さん”. 町田音楽ネットワーク. 今月の音楽人. 2024年2月21日閲覧。
  3. ^ ローラー コースター ROLLER COASTER”. SAM'S RECORD SHOP. 2024年2月22日閲覧。
  4. ^ 小安田憲司; 吾妻光良 (2024年2月2日). “まだまったく受け止めきれません。 以下、吾妻さんと共にお知らせします。...”. Facebook. Kenji Koyasuda. 2024年2月21日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i j MUSIC”. ROLLER COASTER OFFICAL SITE. 2016年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月21日閲覧。
  6. ^ a b c d 久保木靖 (2021年6月28日). “ギタリストなら絶対に聴くべきニッポンのブルースの名盤40(4/4)”. ギター・マガジンWEB. リットーミュージック. 2024年2月4日閲覧。
  7. ^ a b c サウスサイドレコード リリース情報”. chicago. シカゴプランニング. 2024年2月21日閲覧。

参考文献[編集]

  • 永井隆、吾妻光良『プレイ・ザ・ブルース・ギター』中央アート、1979年。国立国会図書館書誌ID:000001477486 
  • 妹尾みえ、濱田廣也 著、濱田廣也 編『ブルース・スタンダード100曲』小出斉 監修、ブルース・インターアクションズ〈“百曲探訪”シリーズ〉、2010年11月。ISBN 9784860204129 
  • 吾妻光良『ブルース飲むバカ歌うバカ』ブルース・インターアクションズ、1993年5月。国立国会図書館リポジトリ番号:R100000001-I11141123642792 
  • BLUES MARKET第02号(1997年2月1日発売)
  • BLUES MARKET第05号(1997年8月1日発売)
  • BLUES MARKET第10号(1998年6月1日発売)
  • 1979年7月号~2023年Summer号まで、スライドギター講座~ぶるーすギター高座 吾妻光良
  • Live Music JIROKICHI 40thアニバーサリー実行委員会 編『ジロキチ・オン・マイ・マインド : ライブハウス高円寺JIROKICHIの40年』Pヴァイン〈ele-king books〉、2014年12月。ISBN 9784907276256