ルーヴルの猫

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ルーヴルの猫』は、松本大洋による漫画[1]

ビッグコミックオリジナル』(小学館刊)2016年第13号より連載が開始[1]2017年第15号を以て完結した[2]

ルーヴル美術館に棲むたちとそれを取り巻く人間たちを描いた作品。人間が登場しない場面では、猫たちが擬人化して描写されるのが特徴。

あらすじ[編集]

ルーヴル美術館でガイドの仕事をしているセシルは、ある日館内で小さな白猫を目撃する。別の日、ドーヒルから来た子どもたちを案内し終えたセシルは2人の子どもが帰宅していないとの報告を受ける。監視カメラで子どもたちを発見したセシルは、夜警のマルセルとパトリックとともに彼らのもとへ向かう。白猫を捕まえようとする子どもたちを見つけ追いかけるが、白猫は行き止まりの部屋で忽然と姿を消してしまう。マルセルは白猫がの中に逃げたと主張する。

登場人物[編集]

ルーヴル美術館の猫[編集]

ゆきのこ[編集]

小柄な白猫。いつも眠たそうにしている。マルセルには「白いの」と呼ばれている。

アオヒゲ[編集]

ルーヴルの猫たち取りまとめる大柄な猫。右目に大きな傷痕がある。マルセルには「大将」と呼ばれている。

イロコ[編集]

毛並みの綺麗な雌猫。いつも長い髪を櫛で梳かしている。

棒っきれ[編集]

細身の猫。ゆきのこのことを気にかけている。パトリックに「毛無し」と呼ばれる。

フトッチョ[編集]

名前の通り丸々と太った猫。

眼鏡をかけた猫(名前不詳)[編集]

長老[編集]

いつも毛布にくるまって寝ている。

ノコギリ[編集]

目つきの鋭い黒猫。ゆきのこがキケンを呼ぶと主張し、殺そうとする。

ルーヴル美術館の人[編集]

セシル・グリーン[編集]

ルーヴル美術館でガイドの仕事をしている、眼鏡をかけた中年の女性。

マルセル[編集]

ルーヴル美術館の夜警。曽祖父の代からルーヴルで働いている。50年以上昔にルーヴルで姿を消した姉に会いたいと願っている。

アリエッタ[編集]

マルセルの3つ違いの姉。ある日突然ルーヴルで姿を消す。

パトリック・ナスリ[編集]

新入り。マルセルとともに夜のルーヴルを巡回する。

その他の人・動物[編集]

シャルル・ド・モンヴァロン[編集]

世界一の修復士。厳格で気高く、「絵の魂を呼びおこす」とまで謳われる。

クモ[編集]

屋根裏の窓に巣を作っているクモ

イヌ[編集]

夜の公園で猫たちを襲う。名前はユリス。

作中に登場する美術品[編集]

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 収録巻
1 屋根裏部屋の秘密 上巻
2 満月の秘密
3 子どもたちの秘密
4 ノコギリの秘密
5 マルセルの秘密
6 三日月の夜の秘密
7 棒っきれの秘密
8 小さなクモの秘密
9 屋根の上の秘密
10 夜警のコーヒーの秘密
11 チュイルリー公園の秘密 下巻
12 雪の朝の秘密
13 修復士の秘密
14 セシルの秘密
15 アモルの葬列の秘密
16 古い懐中時計の秘密
17 白猫と少女の秘密
18 ルーヴルの秘密

脚注[編集]

外部リンク[編集]