ヤマハ・KK-1

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ヤマハ・KK-I(ケイケイ・ワン)は、ヤマハが開発・発売したエレクトリックギターである。日本ロックバンドであるFENCE OF DEFENSEのギタリスト、北島健二モデルである。

概要[編集]

  • 1987年にプロトタイプが登場(シングル「FREAKS」のジャケットに登場)
  • 初めて持ったエレキギターがギブソン・SGで、太いネックに慣れてしまった為、通常のギターに比べネックが太い。

ヤマハオフィシャルサイト・ヤマハART:アーティストリレーション:インタビューより(現在は無し))

  • 製作工程でボディ、ピックアップからワイヤリングに至るまで本人が図面を書き、デザインしていた。
  • 1990年にチェリーレッドが市販されたが、現在は生産終了し、販売されていない。
  • チェリーレッドの他に、ワインレッド、ブルー(デタッチャブル)、ブラウンサンバースト(セットネック)のプロトタイプがあった。
  • プロトタイプの開発時、KK-1のシステムを組み込んだストラトタイプの別モデルOVS(オールドバイオリンサンバースト)カラーも制作された。(「NIGHTLESS GIRL」のPVやコンサートでも使用されている。)

本体構成[編集]

コンセプト[編集]

太く、豊かに鳴り響く極上のハムバッカー・サウンド。

  • デザイン:ポイントは下半身の強さ。曲線で全体を包ながら、ギターのウエストを高い位置におき、弦振動を受け止める下の部分を大きくした。コントロール系は一段下がった面にレイアウトしている(演奏中間違ってコントロールノブに手が触れるのを防ぐプロ・モデルならではの配慮)。
  • サウンド:目指したのは、シマリのある音。最新(発売当時)のアッセンブリーを使う事で、洗練された鮮やかさと、ヴィンテージなニュアンスをうまくバランスさせた。特にリアハムバッカーは力強くて、歪みをかけると独特な”重々しさ”を持ったサウンドを表現出来る。クリーントーンがほしい時はフロントハムバッカーのボリュームを落として使用する。[1]

市販モデル[編集]

YAMAHA KK-1 CHR(チェリーレッド)[編集]

  • ボディ:メイプル(トップ)+マホガニー(バック)
  • ネック:メイプル(セットインネック、ボディー同色塗装)
  • フィンガーボード:エボニー22F(350R)
  • スケール:628mm
  • ブリッジ:Rockin'Magic-ProⅡ
  • ピックアップ:YGH-A16BT(フロント)・YGH-A18BT(リア)
  • コントロール:フロントPUボリューム・リアPUボリューム・マスタートーン(Bi-Sound SW)・3PUセレクターSW
  • ハードウェア:ゴールド
  • フィニッシュ:CHR(チェリーレッド)
  • 発売当時価格:¥170,000(現在は生産終了し、販売されていない。)


プロトタイプモデル[編集]

KK-1のプロトタイプは全てボディー材のラミネート割合やその他の仕様が異なる。

KK-1 プロトタイプ最終型 WR(ワインレッド)[編集]

プロトタイプ中最も市販モデルに近いルックス。

  • ボディ:フィギュアドメイプル(トップ)+マホガニー(バック)
  • ネック:メイプル(セットインネック)
  • フィンガーボード:エボニー22F(350R)
  • スケール:628mm
  • ブリッジFloyd Rose ORIGINAL
  • ピックアップ:YGH-A16BT(フロント)・YGH-A18BT(リア)
  • コントロール:フロントPUボリューム・リアPUボリューム・マスタートーン(Bi-Sound SW)・3PUセレクターSW
  • ハードウェア:ゴールド
  • フィニッシュ:WR(ワインレッド)


KK-1 プロトタイプ OVS(オールドバイオリンサンバースト)[編集]

  • ボディ:メイプル(トップ)+マホガニー(バック)
  • ネック:メイプル(セットインネック)
  • フィンガーボード:エボニー22F(350R)
  • スケール:628mm
  • ブリッジFloyd Rose ORIGINAL
  • ピックアップ:不明(フロント)・不明(リア)
  • コントロール:フロントPUボリューム・リアPUボリューム・マスタートーン(Bi-Sound SW)・3PUセレクターSW
  • ハードウェア:ブラック
  • フィニッシュ:OVS(オールドバイオリンサンバースト)


KK-1 プロトタイプ TLB(トランスルーセントブルー)[編集]

ボルトオンネックのKK-1 3PUセレクターSWが市販モデルと反対側(ストラップピン側)に装着されている。

  • ボディ
  • ネック:メイプル(ボルトオンネック)
  • フィンガーボード:エボニー22F(350R)
  • スケール:628mm
  • ブリッジFloyd Rose ORIGINAL
  • ピックアップ
  • コントロール:フロントPUボリューム・リアPUボリューム・マスタートーン(Bi-Sound SW)・3PUセレクターSW
  • ハードウェア:ブラック
  • フィニッシュ:TLB(トランスルーセントブルー)


KK-1 プロトタイプ CHR(チェリーレッド)[編集]

3PUセレクターSWが市販モデルと反対側(ストラップピン側)に装着されている。(FENCE OF DEFENSEシングル「FREAKS」のジャケットに登場)

  • ボディ
  • ネック:メイプル
  • フィンガーボード:エボニー22F(350R)
  • スケール:628mm
  • ブリッジFloyd Rose ORIGINAL
  • ピックアップ
  • コントロール:フロントPUボリューム・リアPUボリューム・マスタートーン(Bi-Sound SW)・3PUセレクターSW
  • ハードウェア:ブラック
  • フィニッシュ:CHR(チェリーレッド)


北島健二KK-1仕様変更(改造)モデル[編集]

  • KK-1 市販モデル CHR(チェリーレッド):アーム以外のハードウェアをゴールドからブラックへ変更されている。またストラップピンを角の裏から先端に移動している。(「最後の想い」のPVで使用)
  • KK-1 プロトタイプ最終型 WR(ワインレッド):フロントとリアのハムバッカーをエスカッションごと取り外し、フロントシングルPU×1、リアシングルPU×1をハムバッカー用ザクリに斜め取り付け(ストラトキャスターのリアPUの様な取り付け)をしている。(スペースシャワーTVの番組でギター雑誌「GIGS」との連動番組内、ギター教室コーナーで北島健二がゲスト出演した際使用)
  • KK-1 プロトタイプ OVS(オールドバイオリンサンバースト):ハードウェアをブラックからゴールドへ変更されている。(「TIME」で夜のヒットスタジオR&N出演時に使用)

参考文献・出典[編集]

  1. ^ 1990年 ヤマハギター・ベースカタログ:北島健二コメントより 、

外部リンク[編集]

ヤマハサイト・旧製品ギターデータベース・KK-1