フローレンス・ヨール給水塔

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給水塔にペイントされた"FLORENCE Y'ALL"(フローレンス君たち)の文字
給水塔の位置(ケンタッキー州フローレンス)
MがY'に変えられる前の給水塔

フローレンス・ヨール給水塔(Florence Y'all Water Tower 字義的にはフローレンス君たち給水塔)はケンタッキー州フローレンス市が所有する貯水容量およそ3,800m3給水塔のことで、ショッピングモールと州間高速道路75号線、71号線の間に立っているため、年間何百万人というドライバーがこの塔に目をとめる位置にある。本来は「フローレンス・モール」("Florence Mall")という言葉が巨大な文字でペイントされていたのだが、法的な問題が生じたために修正を余儀なくされた。解決方法は、Mの文字をY'に書き換えるというものだった[1][2]

所在地[編集]

フローレンス・ヨール給水塔はケンタッキー州北部のブーン郡フローレンスに設置されている。同郡のヘブロンにあるシンシナティ・ノーザンケンタッキー国際空港(CVG)は塔のほぼ真北にあたる。すぐそばにはショッピング・モールの循環道路があり、州間高速道路75号線、71号線に隣り合っている。塔の外装をおおう白と赤のストライプは頂上では中心に向かってスポークパターンをつくっており、飛行機に乗っていればどこからでも容易にみてとれる(本来のデザインにこのスポーク模様はなかった)。

歴史[編集]

塔が建てられた土地はショッピングモールの開発業者から市に寄付されたものだったが、これには高速道路のドライバーからみえるよう「フローレンス・モール」という言葉をペイントするという条件がついていた[3]。 1970年代初頭にペンシルバニア州 ピッツバーグのピッツバーグ・デモイン・スチール社が塔を建設し、1974年には先駆的な2階建ての屋内型ショッピングモールの広告として「フローレンス・モール」という言葉をペイントする契約をヴァージニア建設が請け負った。しかしモールの正式な開業は1976年9月を待たなければならなかった。この給水塔を広告として使うアイディアは、私企業の広告として市の財産を使うことにも反発があったが、とくに法律面からまだ存在しない施設の広告を州間高速道路のドライバー向けに設置することが危ぶまれた[2]。1974年7月にフローレンス市は、ケンタッキー州輸送局から事業の宣伝のために認められる広告の高度を定めた州法に違反しているという通告を受けた。いくつもの解決法が検討されたが、塔を塗り替えたり防水シートでおおうといったものだけで、費用のかからない選択肢はないかに思われた。

解決策[編集]

猶予期間も終わりに近づき、市の職員はストリングタウン・レストランで意見交換の場を設けた。その席上で当時フローレンス市長だったC.M.ユーイングは「いろんなアイディアをナプキンに描いてみせ」"[4] 、ついにモール(MALL)のMの垂直線をとりはらって軸を太くし、Yの形にすることを思いついたのである。こうして、モールはヨール(Y'ALL)となった[5]。このアイデアは当時ユーイング自身も「陳腐な解決策ではある」と認めていたが「費用はかからない」。市はオハイオ州シンシナティ近郊のW.T.マルクス社[6]に472ドルを支払い、再塗装を依頼した。こうして修正のための塗装が完了し、塔はランドマークとして生まれ変わった。原則として給水塔は五年ごとに洗浄し、10年ごとに塗装をやり直すため、もともとのY'はすでにはっきりとはみることができない[1]。2011年の5月から6月にかけて再塗装が行われた際には、ブーン・フローレンス水道局の局長が「この塔は必要に応じて8年から12年おきに塗装をやり直している」と発言している[7]

その後[編集]

この「フローレンス・ヨール」をめぐる騒動でショッピング・モールの知名度はあがり、単に受動的な広告塔であったときよりも宣伝手段としてはすぐれたものになった。開店日には買い物客が「初めて見る新しいフローレンス・モールのために1976年秋、75号線のケンタッキー州18番出口に列をなした」[3]

給水塔はすぐにそれと分かるランドマークとなり、レイバー・デーに毎年開催されるフローレンス市の祭りもそれにあやかって「フローレンス・ヨール」フェスタと名づけられている。「フローレンス・ヨール」のグッズは増える一方で、シンプルな襟章、バンパー・ステッカー、マウスパッド、ポストカード、Tシャツに始まり、給水塔をモチーフにした首振り人形や地元野球チームフローレンス・フリーダムインフレータブルバルーン着ぐるみマスコットの「給水塔のウォーリー」[8]まで登場した。フローレンス市のゴルフ場であるワールド・オブ・ゴルフではミニチュアのコースに給水塔のレプリカを設置している[9]。フローレンス・モールに新しくできたやわらかい遊具のキッズコーナーにもこの塔のレプリカが置かれている[10]

脚注[編集]

  1. ^ a b Water towers loom large”. Enquirer.com. 2010年11月23日閲覧。
  2. ^ a b Michael D. Rouse; Tim Moore (2005). Florence. Arcadia Publishing.  p.7
  3. ^ a b The year chain retail stores came to NKY”. http://news.cincinnati.com+(2011年3月5日). 2012年10月9日閲覧。
  4. ^ Florence Y’All Water Tower”. 2011年3月20日閲覧。 comment by Ewing's grand-daughter Lindsey Whalen October 8, 2008
  5. ^ Whatta Water Tower!”. americanprofile.com (2006年1月22日). 2012年10月9日閲覧。
  6. ^ National Flag”. 2011年3月20日閲覧。 An Amelia Ohio company that also does business as WT Marx Company Inc.
  7. ^ NKY LIFE section C of NKy edition of Cincinnati Enquirer, page C1, picture caption, Friday, June 3, 2011
  8. ^ Mascot appearances”. florencefreedom.com. 2012年10月9日閲覧。
  9. ^ Florence's World of Golf goes high-tech”. cincinnati.com (2011年2月26日). 2012年10月9日閲覧。(要購読契約)
  10. ^ Dining & Entertainment”. FlorenceMall.com. 2012年10月9日閲覧。

座標: 北緯38度59分51.6秒 西経84度38分51.8秒 / 北緯38.997667度 西経84.647722度 / 38.997667; -84.647722

外部リンク[編集]