フリギア終止

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フリギア終止とは、終止形のうちの半終止の1つ。バロック時代器楽曲緩徐楽章で頻繁に用いられた。

概要[編集]

短調で、下属和音(Ⅳ)の第1転回形から属和音(Ⅴ)へ進む半終止。バス声部はⅣの和音の第3音(つまり音階の第6音)からⅤの和音の根音(音階の第5音)へ短2度下行することになる。

このとき、フリギア終止ではソプラノ声部は音階の第4音から第5音へ長2度上行してソプラノとバスが反行する形になる(イ短調の場合であれば、バスが「ファ→ミ」と下行し、ソプラノは「レ→ミ」と上行することになる)。

フリギア終止の名は、教会旋法の1つであるフリギア旋法(ミから始まる旋法)の終止形に由来する。

関連項目[編集]