ジュリアン・オピー

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ジュリアン・オピー(Julian Opie,1958年 - )はイギリスの現代美術家である。シンプルな点と線による独特な顔を生み出し、世界の名だたる美術館に作品が所蔵されている。

人物[編集]

ジュリアン・オピーはロンドンで生まれ、オックスフォードで育てられた。ゴールドスミス・カレッジを1982年に卒業し、その後は早くからイギリスのギャラリーで成功を収めた。

彼の作品の特徴は、人物や風景を単純化することである。平面作品において、人物は黒く太い線で縁取られ、クローズアップした人物の顔では、目は小さな黒い点で表現される。風景においても、木々や山々の形状は単純化され、色彩もコントラストのはっきりとした配色がなされている。

オピーが描く人々のほとんどが、様々な職業に就く一般の人々である。みな点と線だけの顔だが、とても個性が光っている。水戸芸術館現代美術センター学芸員の高橋瑞木は「人間の眉、鼻の穴、口、顔の輪郭、そして髪型と最小限の要素で持って、個性を描き分け、まさに究極の『省略の美』といえる」と語る。

制作方法も独特でモデルをアトリエに招き入れると、なるべく表情をつけずにポーズや目線、顔の角度を変えながら、写真を撮る。その数は一人当たり、数千枚である。次に特徴が出ていると思える写真を何枚かコンピューターに取り込み、顔のパーツを正確にトレースする。その後、眉や口の形、目鼻の位置関係、顔の角度など個性を現す最も効果的な部分を残し、徹底的に簡略化する。このようにして出来上がった作品はシンプルだけど、とてもポップなものとなる。モデルの個性が凝縮されたオピーにしか描くことのできない唯一無二の顔となる。

活動の場は美術界のみに留まらず、イギリスのバンド、ブラーのベスト盤『ザ・ベスト・オブ』のジャケットデザインなども手掛けている。

また、浮世絵のコレクターとしても知られており、喜多川歌麿歌川広重らの作品を所蔵している。

外部リンク[編集]