シェップ石

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シェップ石
分類 ウラン鉱物
シュツルンツ分類 04.GA.05
化学式 (UO2)8O2(OH)12 • 12(H2O)
結晶系 斜方晶
対称 斜方晶系錐面体
ヘルマン・モーガン記号: (mm2)
空間群: P 21ca
単位格子 a = 14.33 Å, b = 16.79 Å, c = 14.73 Å; Z = 4
晶癖 一般には平板状結晶からプリズム状結晶。希に微結晶の集合体。
へき開 [001] 完全、[010] 不明瞭
粘靱性 脆い
モース硬度 2.5
光沢 ダイヤモンド様光沢
アンバー、レモンイエローまたは硫黄色
条痕 黄色
透明度 透明 - 半透明
比重 4.8
光学性 双軸性 (-)
屈折率 nα = 1.690 nβ = 1.714 nγ = 1.735
複屈折 δ = 0.045
多色性 X = ほとんど無色; Y = Z = レモンイエローから金黄色
光軸角 2V 測定値: 89°
蛍光 短/長紫外線で淡緑色
文献 [1][2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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シェップ石 は組成式  (UO2)8O2(OH)12・12(H2O)[1] で表されるウラン鉱物で、ウランの熱水鉱床において閃ウラン鉱から変化したものが希に見つかる。ヤンシナイト (ianthinite、ianthinit)から変化することもある。透明などの鉱物プレゼントは黄色、レモンイエロー、黄褐色の透明 - 半透明な斜方晶平板状結晶である。20種以上の結晶形が知られているが、微結晶の集合として見つかることは希である。空気中では速やかに酸化されて数ヶ月のうちにメタシェップ石 (UO3・nH2O, n < 2) に変化する。

硬度は 2.5、密度は 4.8 g/cm3条痕は黄色である。

1923年コンゴ民主共和国シンコロブエ鉱山で採取された標本が記載され[1]、他に数カ所の産地が知られている。

シェップ石はベルギーゲント大学鉱物学教授を務めたアルフレッド・シェップ (1881–1966) にちなんで名付けられた[2]

関連項目[編集]

脚注[編集]