絵画商法
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絵画商法(かいがしょうほう)とは悪徳商法の一種。高額な価格で絵画を売りつける悪質なキャッチセールスである。
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[編集] 概要
繁華街などの街頭に画廊を構え、そこへ客を勧誘して絵画やイラストレーションなどの原画や版画を高額な価格で強引に売りつける商法。多くの場合、街頭での勧誘スタッフ(女性の場合が多い。俗に「エウリアン」と称される)が「展示会」と称して通行人を招きいれ、周到かつ強引な手法で売買契約を結ばせるといった手口を持ち、こうした一連の事実がマスコミや各種団体等に深刻で悪質な商法として指摘されている。
販売される「絵」の多くは、シルクスクリーンなどを「版画」と称したものである。これらの「版画」は多くの場合、画家自身が初めから版画として制作したものではなく、既存の絵画を単にプリント・複製したもので、一般のインテリアアート程度の価値に過ぎず、美術品としての価値は殆ど認められない。
資産価値を見込んで「絵画」を購入させられた客は、「絵画」を売却しても支払った金額を回収する事も出来ず、長期のローンに苦しむ場合が多い。
被害者は積極的に話しかけてくれた異性の販売員や、原画を描いているアニメーターや画家に釣られて入ってきた人も多く、当然ながら絵画や技法等に対する知識は乏しく、正確な判断も困難である。稀に、販売員の言うことを全て鵜呑みにしてしまう客も存在し、何度もこのような絵画を購入してしまうケースも報じられている。
[編集] 手口の例
画廊の前には必ず1~2人の勧誘員[1](女性の場合が多い)が立っており、絵はがきや宣伝用のチラシなどを通行人に配る。そして絵はがきを受け取った通行人に、「絵画に興味はあるか」「そこに見える○○ショップ、○○会社の横(所)に○○の絵が見えますよね」「展示会をしているからぜひ見ていってほしい」などと言って画廊の中に引き入れる。この段階で立ち去ろうとすると「怪しい者(会社・業者)では有りません」「違うんです、違うんです」と言って呼び止めようとする。
勧誘員に引き入れられ、画廊の玄関の受付カウンターで、氏名、自宅と勤務先両方の住所と電話番号を書かされる。そして、画廊の展示スペースに通すと、普通に絵を見せる様にしながら「この中でどの絵が一番好きか」などと客に質問をし、客が質問に答えると、選んだ絵の担当者と称する販売員と交代する。
この新しく現れた販売員は客に「アンケートを書いて欲しい」と頼み、客を画廊の奥にあるイスに座らせる。そのイスは大抵仕切りで囲われた場所にあり、さらに客の周りを囲むようにして版画を掛けたイーゼルを並べるなど逃げられない様にする。
その上で、客に対して絵を書いた画家のプロフィールの説明をしながら、「絵を買うと生活が豊かになる」「あなたならこの絵をどういった場所に飾るか」「高額な絵画となると高額所得者の人達が買うと思われがちだが、意外とうちの店では20代~30代の方々が買っていく。1枚買うと2枚3枚と買っていく方も多い」「最近の若い人たちのあいだでは部屋に絵を飾るのが流行っている」「特殊インクを使用し、色合いがほとんど劣化せず半永久的に長持ちするので、何十年何百年経っても価値がある」「ここにある絵は必ず値が上がる」「この画家の絵画を選んでくれたのは担当者としてとてもうれしい」「あなたは月々○万○千円なら何に使うか。又は何を買うか」「高額な値段だけに確かに割高感があるが、分割払いなら一日当たりわずかな負担で絵が手に入る」「この絵を選んで頂いたあなたの担当にぜひなりたい」「絵に興味はないか、一枚買ってほしい」「あなたにだけは特別に100万円の所を70万円にする」などと、熱心に説明しながら強引に絵を売ろうとする。
大抵の客は、高額の版画を買う気など無いまま入ってきているが、拒否し立ち去ろうとしても店員はなかなか話を止めず、中には丸め込まれて「豊かな生活」を信じて買ってしまう者もいる。あくまで拒否する者は、買うと言うまで画廊の中に閉じ込められ、場合によっては5時間以上監禁された事例もある。
また画廊の中に長時間監禁されるだけでなく、「お前のせいで時間を無駄にし、絵を売るノルマが達成できなかった。責任をとって一枚必ず買え」などと威圧的な言葉遣いで脅迫される事まであり、その結果、クレジットやローンを組むなどして売買契約を結んでしまう場合が多い。
きっぱりと絵の購入を拒否できた場合や販売員に(この客に売り込みをしても無駄)と判断された場合でも画廊の中に設置してある売店などで小物(展示物が印刷されたポストカードやステッカーなど)の購入を執拗に迫られることがある。
[編集] 対処方法
- 街頭でチラシや絵はがきを配っているが、これらを受け取らず、話にも応じないで無視するのがよい。
- 被害にあった場合は、消費者センターに相談する。
- 程度によっては110番通報し警察に助けを求める。
- クーリングオフが可能である。
- 客が画廊からの退去を妨害されて契約させられた場合は、消費者契約法による契約取消が可能である。
- クーリングオフ期間内であれば、クーリングオフの方が簡単である。退去妨害を理由に契約取消を主張すると業者からの反論が予想されるが、クーリングオフの場合は期間内であれば無条件・理由不問で解約できる。
- 販売員に取り囲まれて、半監禁状態に置かれ、長時間外に出してもらえないような場合は、便宜的に契約して外に出て、即刻、クーリングオフをするという手段もある。
- クーリングオフの期間を過ぎていても、(購入させた絵画の発送をわざと遅らせ、クーリングオフ期間を過ぎてから自宅などに届けることも普通に行われるので、本人が後悔したり、家族が気づくのも、実際には、クーリングオフ期間を過ぎていることが多い)、消費者センターや弁護士等に相談すれば、多くの場合解決するので、泣き寝入りはしない方がよい。
[編集] 主な活動地域
これらの地域以外でも、繁華街などを中心に活動している場合や、ショッピングモールや大型店舗のイベントスペース等で一時的に店を開いている事もある。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 繁華街で絵はがきや宣伝用のチラシを配って通行人を公然と勧誘する様子から、勧誘員を、「絵売り」と「エイリアン」を掛け合わせた「エウリアン」なる俗称が存在する。
[編集] 外部リンク
- 公序良俗違反とされた絵画展示会商法 - 国民生活センター

