イボウキクサ

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イボウキクサ
L gibba2.jpg
イボウキクサ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: オモダカ目 Alismatales
: サトイモ科 Araceae
亜科 : ウキクサ亜科 Lemnoideae
: アオウキクサ属 Lemna
: イボウキクサ L. gibba
学名
Lemna gibba L.
和名
イボウキクサ
コブウキクサ
英名
Gibbous Duckweed
Fat Duckweed

イボウキクサLemna gibba)はアオウキクサ属に分類される浮遊性の水草

分布[編集]

熱帯と極地を除く世界中に分布しており[1]ヨーロッパヒマラヤアフリカ、南北アメリカなどで広く見られる。イギリスなどでは、淀んだ水面を覆う水草として一般的である[2]。またその他、移入された個体が日本などに帰化している[3]

形態、生態[編集]

植物体の構造は単純で、水面に浮かんだ黄緑色の丸い葉状体から、根を1本水中に伸ばしている。葉状体は通常2-4個連なっており、直径4-6mm、厚さ2-4mm。根は3-5(-10)cm[3]

イボウキクサは主に栄養繁殖で無性的に増える[4]が、花も生産する。花期は5-8月で、雄しべ2本と雌しべ1本をもった目立たない花を、葉状体のはしにつける[3]。種子は赤褐色で、大きさは0.5-0.75mm[3]。冬期は、種子または葉状体のままで越冬する[3]

染色体数は2n=40, 50, 70, 80[3]

利用[編集]

イボウキクサは他のウキクサの仲間と同様、繁殖力が旺盛であるため、飼料として活用されることがある。例えばティラピアの餌としてイボウキクサのペレットを活用する有効性などが検討されている[5]。また、廃水に含まれる有機物を分解することで水質を浄化する効果も知られている[6]。さらに純粋培養も容易であるため、モデル生物としても利用される。

脚注[編集]

  1. ^ Clapham, A.R., Tutin, T.G. and Moore, D.M. (1987) Flora of the British Isles. 3rd Edition. Cambridge University Press, Cambridge.
  2. ^ Mabey, R. (1996) Flora Britannica. Sinclair-Stevenson, London.
  3. ^ a b c d e f 大滝末男、石戸忠『日本水生植物図鑑』(1980年、北隆館) p.135
  4. ^ Preston, C.D., Pearman, D.A. and Dines, T.D. (2002) The New Atlas of the British and Irish Flora. Oxford University Press, Oxford.
  5. ^ I.G. Gaigher, D. Porath and G. Granoth (1984) Evaluation of duckweed (Lemna gibba) as feed for tilapia (Oreochromis niloticus × O. aureus) in a recirculating unit. Aquaculture 41(3), 235-244.
  6. ^ S. Körner, G. B. Lyatuu and J. E. Vermaat (1998) The influence of Lemna gibba L. on the degradation of organic material in duckweed-covered domestic wastewater. Water Research 32(10), 3092-3098