アルコールプルーフ

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アルコールプルーフ(alcoholic proof)は、の強さの指標。飲料中のエチルアルコール体積濃度を表す。

アメリカ合衆国のUSプルーフとイギリスなどのUKプルーフとがあり、値は異なる。しかし表記法は似ており、プルーフがxのときx proof、x pf、x°、x°proof、x degree proof(イギリス)などと表す。なお、英語圏ではアルコール度数を%で表し、 (degree) や°は使わない。

USプルーフ[編集]

アルコール度数を2倍した値。温度は60(15.5)で測定する。

連邦規則集 (Code of Federal Regulations; CFR) により、酒のラベルには度数を書くことが決められている[1]。しかし、プルーフの併記も許されており[2]、多くは併記となっている。

UKプルーフ[編集]

UKプルーフは、蒸留水の12/13の密度蒸留酒体積密度を100とするよう定められている。温度は51℉(10.6℃)で測定する。この密度の蒸留酒をプルーフスピリットと呼ぶ。

プルーフスピリットの度数は57.1%なので、度数を1.751倍すればUKプルーフになる (1.751 ≒ 1 / 0.571)。倍数の値として1.75がよく用いられる。

UKプルーフはそのまま使うほか、100からの上下としても使う。プルーフが100より小さいことをアンダープルーフ (under proof, u.p.)、大きいことをオーバープルーフ (over proof, o.p.)、100ちょうどのときはプルーフといい、プルーフが 100 − x のとき x°u.p.、100 + x のとき x°o.p. のように表す。

UKプルーフは、イギリスのほか、カナダなどでも使われている。

イギリスでは、EU標準の国際法定計量機関に従い、1980年からは度数に切り替わった。

脚注[編集]

  1. ^ 27 CFR § 5.37 - Alcohol content. (a) Statements - (1) Mandatory statement Legal Information Institute - Cornell University
  2. ^ 27 CFR § 5.37 - Alcohol content. (a) Statements - (2) Optional statement Legal Information Institute - Cornell University