賭博師 梟
賭博師 梟 | |
---|---|
ジャンル | ギャンブル漫画 青年向け少年漫画 |
漫画 | |
原作・原案など | さいふうめい |
作画 | 星野泰視 |
出版社 | 講談社 |
掲載誌 | 週刊少年マガジン |
レーベル | 講談社コミックス |
発表期間 | 2003年21・22合併号 - 29号 |
巻数 | 全1巻 |
話数 | 全8話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画 |
ポータル | 漫画 |
『賭博師 梟』(とばくし ふくろう)は、原作:さいふうめい、漫画:星野泰視による日本の漫画。『週刊少年マガジン』(講談社)にて2003年21・22合併号から29号まで掲載された。単行本は全1巻。全8話。
概要
[編集]『マガジン』で連載中だった『哲也-雀聖と呼ばれた男』が2ヵ月半の休載中に8週連続で短期集中連載された、さいふうめいと星野泰視のコンビによる第2作目の作品。戦後・昭和22年の北海道・函館を舞台に、麻雀牌を使った手本引「牌(ハイ)ホンビキ」によるギャンブルで、玄人(バイニン。- 博打打ち。)たちの命を懸けた駆け引きを描いていく物語。
キャッチコピーは「賭博師の血は碧」(単行本発売時の帯から)。本作の単行本と同時に発売された『哲也』の第33巻の帯のフレーズ「玄人の血は朱」と並べるとサマになる光景であった逸話がある[1]。
単行本の巻末にて、さいは手本引き・牌本引きについて解説している。本作に登場する「牌ホンビキ」は、さいによる独自の考案で生み出されたものとされている(ただし、阿佐田哲也の小説にも「牌ホンビキ」が存在することから、本作で述べる「牌ホンビキ」は、さいによる独自のルールで解釈されたものと考えられる)。さいは、その「牌ホンビキ」を役者に広めて一緒にやったことがあると述べている[2](なお、さいは芝居の台本も執筆している)。
あらすじ
[編集]昭和22年。北海道・函館にて、函館中の賭場を荒らしまわる1人の玄人(バイニン)がいた。その名は「フクロウ」と呼ばれ、「牌ホンビキ」で幾多もの賭場を潰していった。その噂を女郎屋・開陽楼の主人・ミィから聞かされた雀荘・五稜郭のマネージャー・ガミは、フクロウに対抗すべく強い玄人を探し、コゲ沼、ヒー坊、ガミのかつての親友・ラバと呼ばれる打ち手を雇いフクロウを迎え撃つ…。
登場人物
[編集]- フクロウ
- 函館中の賭場を荒らしまわる玄人。牌ホンビキでは百発百中出目を当てる凄腕。長髪とアイヌ民族風の衣裳を纏っている。
- 実はレイテ島に一兵卒として出兵し、たった1人で生還した生き残りであった。
- ガミ
- 雀荘・五稜郭のマネージャー。本名「三上(みかみ)」。ミィに依頼され、フクロウに対抗すべく玄人を探す。
- ミィ
- 女郎屋・開陽楼の女主人で五稜郭を仕切る責任者。ガミをこき使う策士でもある。
- ラバ
- ガミの幼馴染で親友。本名「桜庭浩一朗(さくらば こういちろう)」。ステッドラーの6Bの鉛筆を持っている。戦時中は特攻に出兵して生還した強運の持ち主。しかし、それ以来博打の話ししかせず、不貞腐れた風貌となっていたが、ガミに「賭場が立つ」話を持ちかけられそれに乗り、勝つことを前提にフクロウに挑む。ガミ曰く「昔から喧嘩は滅法強い」。
- コゲ沼(コゲぬま)
- 室蘭の玄人。2年前の室蘭大空襲で「真っ黒コゲ」になっても生き残った強者。牌ホンビキでは、胴(親)においては子が何人いようがその出目をかわす「かわしの天才」の異名を持つ。
- ヒー坊(ヒーぼう)
- 長万部の玄人。医者の息子で医大生。常にメスを持っている。大量のタネ銭を背景にフクロウに挑む。
- 碧(みどり)
- フクロウの女。空襲で家族を失い失語症となっていた。
- チヨ
- コゲ沼の妹。
- 仁美(ひとみ)
- ヒー坊の女。
書籍
[編集]- さいふうめい・星野泰視『賭博師 梟』(少年マガジンコミックス、講談社 全1巻)
- 2003年9月17日 第1刷発行 ISBN 4-06-363294-6
脚注
[編集]- ^ 『哲也 THE FINAL』201ページ 講談社KCDX ISBN 4-06-334969-1
- ^ 『賭博師 梟』巻末付録ページ『胴は出目に無責任になれない』より