コンテンツにスキップ

聖母子 (ベッリーニ、ニューヨーク)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『聖母子』
イタリア語: Madonna col Bambino
作者ジョヴァンニ・ベッリーニ
製作年1480年代後半
寸法88.9 cm × 71.1 cm (35.0 in × 28.0 in)
所蔵メトロポリタン美術館ニューヨーク
登録08.183.1
ウェブサイトCatalogue entry

聖母子』(せいぼし、伊: Madonna col Bambino)は、イタリアルネサンスヴェネツィア派の巨匠、ジョヴァンニ・ベッリーニが1480年代後半に制作した絵画である。現在、ニューヨークメトロポリタン美術館に所蔵されている[1][2]

珍しいことに、聖母マリアは自身の視線で鑑賞者の注意を引き付けている。マリアの背後のカーテン(玉座の「栄誉の布」の代わり)が少し開けられ、不毛の丘から緑豊かな町並みへの移行を示す遠くの風景が見える。これは死と再生の象徴であり[3]キリストの復活の比喩である。

ベッリーニは大型の祭壇画に加え、本作のような小品の聖母子画も多数描いている。それらは個人的祈祷のための作品であるが、新しい試みが見られる。本作では聖母は画面の縦軸に沿っているが、部分的に開けられたカーテンと幼子イエス・キリストの位置は左右非対称性を生み出している[4]。それは、ベッリーニの後の弟子ティツィアーノの作品を予見させるものである[3]

脚注

[編集]
  1. ^ WGA Entry
  2. ^ Madonna and Child”. Metropolitan Museum of Art. 18 October 2018閲覧。
  3. ^ a b https://www.metmuseum.org/art/collection/search/435641 2021年8月7日閲覧
  4. ^ WGA Entry 2021年8月7日閲覧