群衆 (1928年の映画)
群衆 | |
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The Crowd | |
映画公開時のポスター | |
監督 | キング・ヴィダー |
脚本 |
キング・ヴィダー ジョン・V・A・ウィーバー |
原案 |
キング・ヴィダー ハリー・ベーン |
製作 | アーヴィング・タルバーグ |
出演者 |
エリナー・ボードマン ジェームズ・マーレー |
撮影 | ヘンリー・シャープ |
公開 | 1928年2月18日 |
上映時間 | 98分 |
製作国 | |
言語 | 英語 |
『群衆』(ぐんしゅう)(原題: The Crowd)は、1928年に制作されたキング・ヴィダー監督によるモノクロサイレント映画である[1]。 フランク・ボーゼイギ監督の「第七天国」、F・W・ムルナウ監督の「サンライズ」、ジョゼフ・フォン・スタンバーグ監督の「紐育の波止場」と並んでサイレント末期のアメリカの映画の代表作の一つに数えられているが、残念ながら日本へは輸入されなかった[2]。
ストーリー[編集]
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キャスト[編集]
- ジョン・シムズ - 小市民のサラリーマン:ジェームズ・マーレー
- メアリー・シムズ - ジョンの妻:エレノア・ボードマン
- バート:バート・ローチ
- ジェーン:エステル・クラーク
- ジム:ダニエル・G・トムリンソン
- ディック:デル・ヘンダーソン
- メアリーの母:ルーシー・ボーモント
- ジュニア:フレディ・バーク・フレデリック
- 娘:アリス・ミルドレッド・プター
スタッフ[編集]
- 監督:キング・ヴィダー
- プロデューサー:アーヴィング・タルバーグ
- 原案:キング・ヴィダー、ハリー・ベーン(クレジット無し)
- 脚本:キング・ビダー、ジョン・V・A・ウィーバー
- 撮影:ヘンリー・シャープ
製作[編集]
平均的なアメリカ市民を主人公として、平和な生活が環境やどうすることもできない周囲の状況の流れによって決定づけられるのを描きたいと考えたヴィダー監督は、当時、MGMの若手プロデューサーだったアーヴィング・タルバーグに話して賛成を得る。 大衆に夢のような世界を満喫させるとうハリウッド映画が定着した時点において、まったく異色の企画だった。 メアリー役にはヴィダー監督夫人のエレノア・ボードマン、ジョン役は撮影所で偶然すれちがったエキストラの一人、ジェームズ・マーレーにカメラ・テストを受けさせて、使うことを決めた。 ニューヨークの屋外シーンの大部分を隠し撮りしたが、当時としては異例のことであった。[2]
公開[編集]
ラストシーンでカメラがトラックバックすると大勢の観客の中で周囲と同じように笑うジョン夫婦が小さくなって見えなくなってしまうさまを描いてエンドにしたが。これを見たMGMの重役ルイス・B・メイヤーは、ハッピーエンドにならないとして、クリスマスイブを楽しんでいる別のラストシーンを撮影し、どちらのラストシーンを取るかは劇場主の判断に任せることにした。 結果は、大都会ではどちらかというとヴィダー版、そのほかの一般公開ではどちらかというとメイヤー版が上映された。[2]
続編[編集]
公開後の翌年1929年に世界大恐慌が起き、ようやく収拾に向かい始めた1934年。既にトーキー映画が定着していた時代に、ヴィダー監督は「麦秋」という映画で、同じ名前の主人公ジョンとメアリーだ大恐慌の間に共同農場を経営して苦闘するさまを描いた[2]。続編でもヴィダー監督は、同じくジェームズ・マーレーを主役に考えていたが、当時、アルコール依存症に苦しんで仕事はなく、物乞いをしていたマーレーを探し出し、「しっかりすること」を条件に主役を依頼したら、「道で呼び止めてお金を借りようとしたからといって、あなたは私に何をすべきか教えてくれると思っているのか。あなたは、ひどい人に何ができるか知っているでしょう」と言って断った。[3]