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硫黄細菌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
硫黄細菌
分類
ドメイン : 細菌 Bacteria
下位分類群

硫黄細菌(いおうさいきん)とは、硫黄および硫化物酸化する細菌の総称[1]

チオバクテリウムチオバチルスチオスピラベッギアトアなどが主なである[1]

化学合成硫黄細菌が硫化水素を酸化する反応式


H₂S+1/2O₂=H₂O+S+176kJ


ベッギアトア属などはこのとき発生するエネルギー炭酸同化すなわち化学合成を行う。

上記のような化学合成生物である硫黄細菌のほかに、光合成細菌である緑色硫黄細菌紅色硫黄細菌などを含めて硫黄細菌とよぶ場合もある[2]。有色バクテリア中のクロロビウムは沼水に生育し、嫌気的に硫化水素電子受容体として光合成する。紅色硫黄細菌はバクテリオクロロフィルを持ち、光合成を行う。

チオバクテリウムは海水にいるもの、一般の土壌にいるものなどがあり、桿菌で非運動性である。 チオバチルスは水中または土壌中におり、小さな桿菌で非運動性または一端に鞭毛を有して泳ぐ。 チオスピラはやや曲がった桿菌で、両端がややとがり、鞭毛をもって泳ぐ。 ベッギアトア属は大きく、下水溝などに肉眼でも認められるような糸状体をつくる。 チオスリックス属もまた糸状で、硫化水素の存在する水中に住み、細菌内に、硫黄粒を形成する。

脚注

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