生活歯髄切断法

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生活歯髄切断法(せいかつしずいせつだんほう、vital pulpotomy)とは歯髄除去療法の一つ。歯髄疾患歯冠部の歯髄に限局している場合に、根管口部までの歯髄を除去し、歯根部の歯髄を存続させる方法。生活断髄法(せいかつだんずいほう)とも呼ばれる。根未完成歯においては、歯根部歯髄が生きているので、歯根の形成が続く。

適応[編集]

  1. 歯髄充血や、急性単純性一部性歯髄炎で、鎮痛消炎療法等の保存療法で治癒しなかった場合
  2. 慢性潰瘍性歯髄炎や、慢性増殖性歯髄炎で、炎症が歯冠部に限局している場合
  3. 歯根未完成歯で、歯冠部に限局しているもの。
  4. 歯の破折等で露髄し、露髄部が直接覆髄法で対応不能な大きさのもの。

等が生活歯髄切断法の適応である。

禁忌[編集]

  1. 急性化膿性一部性歯髄炎
  2. 歯根部歯髄に炎症などが及んでいる場合

問題点[編集]

  1. 歯髄内の疾患の状態を確実に把握することは不可能であるため、歯冠部に限局しているか否かの正確な判断は困難である。
  2. デンティンブリッジを形成するため、将来的な根管治療が困難になる。

関連項目[編集]