「極体」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m編集の要約なし
MomijiRoBot (会話 | 投稿記録)
m [​[極体]​] → '''極体''' ∵Removed self-link: Check Wikipedia #48
1行目: 1行目:
[[file:Gray9.png |thumb|300px|[[受精]]後の[[哺乳動物]][[卵子]]の[[卵割]]の最初の段階。図表のz.p.は[[透明帯]]。p.gl.は[[:en:Polar body]]:[[極体]]。aは2細胞期。bは4細胞期。cは8細胞期。d、eは[[桑実胚]]期。]]
[[file:Gray9.png |thumb|300px|[[受精]]後の[[哺乳動物]][[卵子]]の[[卵割]]の最初の段階。図表のz.p.は[[透明帯]]。p.gl.は[[:en:Polar body]]:'''極体'''。aは2細胞期。bは4細胞期。cは8細胞期。d、eは[[桑実胚]]期。]]
[[Image:Gray5-ja.svg|300px|thumb|卵細胞の成熟過程]]
[[Image:Gray5-ja.svg|300px|thumb|卵細胞の成熟過程]]
'''極体'''(きょくたい。[[英]]:Polar body, PB)は[[卵子]]の中で発見された[[細胞]]の構造体である。[[動物]]と[[植物]]とも卵子で極体を有している。また、極細胞としても知られている<ref name="Polar body">[[:en:Polar body]]</ref>。
'''極体'''(きょくたい。[[英]]:Polar body, PB)は[[卵子]]の中で発見された[[細胞]]の構造体である。[[動物]]と[[植物]]とも卵子で極体を有している。また、極細胞としても知られている<ref name="Polar body">[[:en:Polar body]]</ref>。

2016年10月16日 (日) 18:00時点における版

受精後の哺乳動物卵子卵割の最初の段階。図表のz.p.は透明帯。p.gl.はen:Polar body:極体。aは2細胞期。bは4細胞期。cは8細胞期。d、eは桑実胚期。
卵細胞の成熟過程

極体(きょくたい。:Polar body, PB)は卵子の中で発見された細胞の構造体である。動物植物とも卵子で極体を有している。また、極細胞としても知られている[1]

非対称の細胞分裂形成時に極体の生産につながる。卵細胞の減数分裂が、通常の細胞分裂や精子形成過程の減数分裂と異なる点は、分裂後の2個の細胞が同じ大きさでないことである。核が2個に分裂しても、それを囲む細胞質は2つに分かれず、どちらか一方の核が、卵細胞の細胞質からはじき出されるように排除される。はじき出された核が極体である。減数分裂の第一分裂、第二分裂それぞれで極体が放出されるので、それぞれを第一極体、第二極体と呼ぶ。このシステムは、最終的に1個だけが必要な卵細胞の形成過程で、細胞質の量を減らさないのに役立っていると考えられている[2]。残された極体はやがて退化・消滅することになる[1]

稀に極体が消滅せず、その極体に精子が受精極体双生児(polar body twins)が発生することがある。

卵子は減数分裂の第二分裂の途中で休止し、精子の進入とともに再開するため、受精卵には極体が2つ確認される。体外受精では、この第二極体が確認できなかった時に、レスキューICSIを行なうことがある。

脚注

  1. ^ a b en:Polar body
  2. ^ 卵巣