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カルバニア王国の若い国王が亡くなり、急遽即位した十代の女王タニアと、父の跡を継いで初の女公爵になることを目指す男勝りな公爵令嬢エキュー・タンタロットをメインキャラに、二人が慣習や常識と奮闘しながら少しずつ女性の地位と権利を確立していく様を描く連作マンガ<ref>[http://d.hatena.ne.jp/kaien/20070915/p2 「ファンタジィは女性をどう描いてきたか。」 海燕] Something Orange</ref>。一つ一つのエピソードは比較的短い。現在の時間軸の二人のストーリーに加え、幼少期や、カルバニア王国と周辺国の関係者が主役の話もあり、現在も『[[Chara (雑誌)|Chara]]』誌で連載中である。
カルバニア王国の若い国王が亡くなり、急遽即位した十代の女王タニアと、父の跡を継いで初の女公爵になることを目指す男勝りな公爵令嬢エキュー・タンタロットをメインキャラに、二人が慣習や常識と奮闘しながら少しずつ女性の地位と権利を確立していく様を描く連作マンガ<ref>[http://d.hatena.ne.jp/kaien/20070915/p2 「ファンタジィは女性をどう描いてきたか。」 海燕] Something Orange</ref>。一つ一つのエピソードは比較的短い。現在の時間軸の二人のストーリーに加え、幼少期や、カルバニア王国と周辺国の関係者が主役の話もあり、現在も『[[Chara (雑誌)|Chara]]』誌で連載中である。


軽やかでコミカル、繊細なフェミニズム・ファンタジー作品で、女性だけでなく男性から評価も高く<ref>[http://ameblo.jp/petronius/entry-10050813630.html 「『カルバニア物語』 TONO著 女の子の自立の物語」] 旧館:物語三昧~できればより深く物語を楽しむために</ref>、「それぞれに意見も価値観も違う複数の人物を公正に描こうとする寛容さが、この作品の最大の魅力」<ref>[http://d.hatena.ne.jp/kaien/20071002/p4 「漫画におけるユニークフェイス。」 海燕] Something Orange</ref>と評されている。また、作品世界に現代のような生理用品がまだ存在しないこともあり、生理に関するエピソードも多い。
軽やかでコミカル、繊細なフェミニズム・ファンタジー作品で、女性だけでなく男性から評価も高く<ref>[http://ameblo.jp/petronius/entry-10050813630.html 「『カルバニア物語』 TONO著 女の子の自立の物語」] 旧館:物語三昧~できればより深く物語を楽しむために</ref>、「それぞれに意見も価値観も違う複数の人物を公正に描こうとする寛容さが、この作品の最大の魅力」<ref>[http://d.hatena.ne.jp/kaien/20071002/p4 「漫画におけるユニークフェイス。」 海燕] Something Orange</ref>と評されている。また、作品世界に現代のような生理用品がまだ存在しないこともあり、生理に関するエピソードも多い。


== 主な登場人物 ==
== 主な登場人物 ==
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; イサドラ
; イサドラ
: ロプスの助手。以前はカッチャン伯爵家のメイドで、ロプスの名を騙り、伯爵令嬢にとんでもないドレスを作っていた。
: ロプスの助手。以前はカッチャン伯爵家のメイドで、ロプスの名を騙り、伯爵令嬢にとんでもないドレスを作っていた。
; プラプープ・カッチャン伯爵令嬢
; プラプープ・カッチャン
: 裕福なカッチャン伯爵家の一人娘。ミーハーでブランド物が大好きだが、センスが悪い。見た目は少女に見えるが、実はエキューよりずっと年上。
: 裕福なカッチャン伯爵家の一人娘。ミーハーでブランド物が大好きだが、センスが悪い。見た目は少女に見えるが、実はエキューよりずっと年上。
; ダゴル長官
; ダゴル長官
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: パーマー国の伯爵令嬢。タニアの美貌が自慢のカルバニア国民に対する牽制として、パーマー国王が記念式典に国使として遣わせた、パーマー国一の美女。国使に選ばれた理由を知って苦しむが、誇りをもって役目を果たしたことで受勲された。
: パーマー国の伯爵令嬢。タニアの美貌が自慢のカルバニア国民に対する牽制として、パーマー国王が記念式典に国使として遣わせた、パーマー国一の美女。国使に選ばれた理由を知って苦しむが、誇りをもって役目を果たしたことで受勲された。


=== クロスチアの人々 ===
; ビス・シュート
:エキューのクロスチア留学時代の友人で、宝石商の息子。暴力が苦手だが霊能力があるため、オカルトが苦手なエキューに頼りにされている。追放されたタニアの母プラティナがたまたま隣の修道院に預けられたことから親しくなり、のちに義理の親子になる。
; コルトン・シュート
:ビスの父で、庶民だが古くから続く宝石商。カルチェと名を変えたプラティナに求婚し、再婚。前妻との間に息子が三人、カルチェとの間に娘テフがいる。
;カルチェ・シュート
:コルトンの妻で、元カルバニア王妃プラティナ。修道院での生活ののち、求婚されシュート家に入る。家族から愛と尊敬を得て、つつましくも満ち足りた暮らしをしている。料理が得意。結婚して幸せ太りし、タニアとの再会のために猛烈にダイエットした。
; テフ・シュート
:コルトンとカルチェの娘で、タニアの異父妹。容姿はタニアにそっくり。5歳。
== 単行本 ==
== 単行本 ==
[[2015年]]8月現在、単行本は16巻まで刊行されている。
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2015年12月28日 (月) 07:05時点における版

カルバニア物語』(カルバニアものがたり)は、TONOによる日本漫画作品。徳間書店の漫画雑誌『Chara』で連載中。

概要

1993年に徳間書店の『Noel』誌に、短編ファンタジーのシリーズの一編として掲載され、その後同じ世界観に基づいた作品が発表され徐々に連作としての形を取り始めていった。翌1994年、隔月刊漫画雑誌『Chara』の創刊に伴って同誌に移行し正式に『カルバニア物語』と銘打って連載が開始された[1]。フェミニズムをテーマにし「非常に政治的に公正で、ユーモラスで、マイノリティへの配慮が行き届いている[2]」こと、作家が同人誌出身であるという共通項から、しばしばよしながふみの『大奥』と比較されることもあるが、主にBL作品を掲載するマイナー雑誌で連載されていることや、刊行速度の遅さもあり、『大奥』ほどの知名度はない。

カルバニア王国の若い国王が亡くなり、急遽即位した十代の女王タニアと、父の跡を継いで初の女公爵になることを目指す男勝りな公爵令嬢エキュー・タンタロットをメインキャラに、二人が慣習や常識と奮闘しながら少しずつ女性の地位と権利を確立していく様を描く連作マンガ[3]。一つ一つのエピソードは比較的短い。現在の時間軸の二人のストーリーに加え、幼少期や、カルバニア王国と周辺国の関係者が主役の話もあり、現在も『Chara』誌で連載中である。

軽やかでコミカル、繊細なフェミニズム・ファンタジー作品で、女性だけでなく男性からの評価も高く[4]、「それぞれに意見も価値観も違う複数の人物を公正に描こうとする寛容さが、この作品の最大の魅力」[5]と評されている。また、作品世界に現代のような生理用品がまだ存在しないこともあり、生理に関するエピソードも多い。

主な登場人物

カルバニア王国の人々

カルバニア王家関連

タニア・カルバニア
カルバニア王国第21代国王にして初めての女王。即位時はまだ16歳であった。若い女君主として苦労しつつ、悩みながらも持ち前の明るく前向きな性格で乗り切っている。エキューとは乳姉妹かつ幼馴染みであり、女王となった現在でもプライベートでは気の置けない女友達として親しく付き合っている。両親を失い支え手がないことを心配され、公爵家のライアンと引き合わされ、父や兄のような存在として慕っている。セピア色の髪に黒い瞳、Dカップ巨乳の持ち主で、美貌で知られた母に似ている。ほとんどの人間に寛容でフレンドリーだが、エキューを慕う美女アナベルとは仲が悪い。
リカルド・カルバニア
タニアの父で先代のカルバニア王。カリスマ性があり国民からの人望も厚かったが、タニアが12歳の時に若くして病死する。プラティナと結婚する前に相愛の婚約者がいたが、病気で亡くしている。
プラティナ・カルバニア
リカルド王の正妃。その美しさから13歳で王妃となり、14歳でタニアを出産する。夫のリカルドを強く愛したが、娘のタニアは「母の片思い」と評している。浪費が激しく、だんだんとオカルトに傾倒していき、周囲に苦々しく思われていた。リカルドの死の際にトラブルを起こし、他国に追放され、長らく消息不明だったが、クロスチアで名前を変え一人の女性として生き直し、再婚していた。
ナジャル・フラコス・カルバニア
スプーナの息子。正妃ではなく愛人との間の子で、タニアとは同い年。ライアンの後釜(教育係兼結婚相手候補)としてタニアの家庭教師となる。子供の頃の怪我で脚が不自由なことと、家庭環境からひねくれているが、有能。努力していることを人に知られるのが嫌い。タニアに惹かれている。
オシリス・シマロン・カルバニア
カルバニア国の皇太子。先王リカルドの弟でタニアの叔父に当たるが、妾腹の子。
スプーナ・フラコス・カルバニア
先王リカルドの二番目の弟でタニアの叔父に当たるが、オシリスとはまた別の妾腹の子。本人も正妻の他に妾が8人おり、子供は10人いる。ナジャルはそのうちの一人。
キセパ・フラコス・カルバニア
先王リカルドの妹でタニアの叔母。スプーナとは父と母が同じ実姉。
アナベル・サラザン・ホーリー
ライアンとは遠縁で、髪の色がライアンとよく似た美女。貧乏貴族の娘だが、血筋はいい。エキューに恋に似た憧れを持っており、ライアンとは犬猿の仲。幼い頃ねえやが男にだまされ自殺したことや母親の教えから、男を信じていない。母親から貴族令嬢としての婚活テクを仕込まれており、玉の輿を目指していた。媚びない姿勢がナジャルに気に入られ側仕えとなり、準王族扱いになる。

タンタロット公爵家関連

エキュー・タンタロット
カルバニア王国に2つある公爵家の一方「タンタロット家」の息女。公爵令嬢にして跡継ぎ。母がエキュー出産時に亡くなり、父が後添いを貰うのを拒否したため、長く一人っ子として育つ。女王タニアの乳姉妹で幼馴染。金髪碧眼で美貌の持ち主だが、幼少期から男勝りで喧嘩好きであり、普段は男装し活発に駆け回っている。かわいい女の子が好きだが、同性愛者ではない。動きにくいドレスが苦手だが、必要な時には着飾って社交を行う。クロスチアで教育を受け、公爵になることを強く望み努力してきた。女性差別的でエキューの爵位継承に反対するタキオ・バスクからも、「公正で勇気があって努力家」と評される。幽霊などのオカルトが大の苦手。胸が全くないのがコンプレックス。恋愛に興味がなかったが、急に恋愛熱が盛り上がり、子供時代に因縁のあったライアン・ニックス公爵と恋人同士になった。STORY48でタンタロット公爵家を継承し、王国初の女公爵となる。
カイル・タンタロット
エキューの父。妻プリシラと娘エキューを深く愛しており、亡き妻が残した一人娘を軽んじる周囲に反発し、エキューを初の女公爵にしようとクロスチアに留学させ、エキューが後を継げるように活動していた。温厚な人柄で有能な国の重鎮である。エキューの公爵家継承により隠居。妻の死後は長く独身を通していたが、年下のナタリー・ホーンと再婚した。
プリシラ・タンタロット
故人。カイルの妻でエキューの母親。身体が弱く、結婚後20年子供ができなかった。エキュー出産の際に命を落とした。
ハニー・ハットン伯爵夫人
カイルの実姉。エキューの伯母であり、育ての母のような存在。グラスという息子がいる。
ナタリー・ホーン
ホーン商会という豪商の娘でカイルを慕っていたが、7年前の大火で実家は消滅、天涯孤独の身となる。その火事でナタリー本人も大怪我を負い、カイルの支援で療養。その過程でカイルへの思いが通じ、二児の母、カイルの妻になる。
イサク
元々は下町の貧しい家の子供だったが、カイルの下町支援に感銘を受ける。現在はカイルの秘書をしており、カイルのことを心から敬愛している。

ニックス公爵家関連

ライアン・ニックス公爵
カルバニア王国でタンタロット公爵家と並ぶ、ニックス公爵家の若き当主。華やかで人目を惹く美貌と豊かな赤毛の持ち主。愛のない政略結婚の両親を見て育ち、自身も過去に女性関係のトラブルに巻き込まれたことから、女嫌いで人嫌いであり、若いときは退廃的な少年愛好者として知られていた。幼少のエキューに出会うが、美少年と思い込んでいた。エキューがクロスチアに留学していた時に、タニアの教育係として親しく過ごして兄妹のような関係になり、精神的にも支えになっていた。大切なタニアに近づくコンラッド王子やナジャルを敵視している。

バスク領関連

タキオ・バスク
タンタロットの傍系に当たるバスク領の領主。有能で血筋が良く、保守的な面がある。女性であるエキューの爵位継承についてもかつては良く思っておらず、子どもをタンタロット公爵にするために、愛する女性との結婚をあきらめ政略結婚していた。カラント・レッドという染料の美しい染め物で、バスクの振興を図る。
フラン・バスク
タキオとリアンダの息子。バスクの嫡子。母リアンダが使用人のカフに幼いフランを託してタキオと離婚、カフによって動物たちと一緒に育てられた。一見不遇な育ちだが、本人に不満はなく明るくたくましい。エキューのことが好きで、異母兄アトスと争わないためにもタンタロット家に婿入りしたいと考えている。
リアンダ・パルセット
フランの実の母。タキオと政略結婚しフランを儲けるが、カフに預けて別居、後に正式にタキオと離婚する。後年はハイゼン侯爵と連れ添うが、敢えて入籍せず愛人の立場を貫く。
アンヌ・バスク
タキオの後妻。かつては酒場の女給だったところをタキオと知り合い、愛人として息子アトスと娘キャシーアンを生む。のちに正式に結婚するが、身分が低いためバスクの女主人として苦労していた。
アトス・バスク
アンヌとタキオの息子でフランの異母兄。
キャシーアン・バスク
アンヌとタキオの娘でフランの異母妹。愛称は「キャス」。
カフ・スタン・ストーク
バスクの使用人。フランの養い親で、動物を育てるのが得意。優しく有能であり、父共々バスク領の重鎮。童顔のハンサムであるため、隣に立つと老けて見えると女性に嫌がられ、結婚できていないが、幅広い世代にもてる。かわいい女の子が好きなエキューを、「マザコン」と評した。
ジャンヌ
タキオやフランといったバスクの領主一族が住む館のメイド長で、代々タキオの家に仕える。バスクの女主人になったアンヌをよく思っていなかった。

ホルグ領関連

ニコール・ホルグ
領主である夫のスチュアート亡き後、ホルグを統治している未亡人。才色兼備で有能。亡き夫が「飲む・打つ・買う」であったため男はこりごりだと思っており、ケイトリンをエキューのような跡取りにしたいと思っている。
ケイトリン・ホルグ
ニコールの一人娘。ニコールはケイトリンをホルグの跡取りにと考えているが、ケイトリンは普通に結婚して嫁入りすることを夢見ている。

その他

ロプス・ダゴル
宮廷デザイナー。タニアやエキュー達のドレスを製作しており、この世界では「ロプス」は超高級ブランドらしい。エキューにとっては親しい友人でもある。大柄で恰幅の良い体格だが、見た目を裏切り酒と暴力に弱い。
フランシーヌ・チュニック
宮廷女官の一人で、女性の社会進出でドレスの需要が増えたことから、ロプスにスカウトされ助手になった。センスが良い。
イサドラ
ロプスの助手。以前はカッチャン伯爵家のメイドで、ロプスの名を騙り、伯爵令嬢にとんでもないドレスを作っていた。
プラプープ・カッチャン
裕福なカッチャン伯爵家の一人娘。ミーハーでブランド物が大好きだが、センスが悪い。見た目は少女に見えるが、実はエキューよりずっと年上。
ダゴル長官
ロプスの父親でタニアに仕える宮廷の重鎮。無骨な外見に似合わず、血が苦手で甘い物好き。
ハイゼン侯爵
ゴルゴン織りという高級織物の工場を領地にいくつか所有しており、カラント・レッドで売り出し中のバスクとはライバル関係。堅物で、男尊女卑的な考えが強く、エキューを苦々しく思っている。しかし、愛人であるリアンダとはお互いに愛し合っており、リアンダの実の息子であるフランの将来のことも気にかけている。
リンデル・ハイゼン
ハイゼン侯爵家末娘(四女)。父の愛人であるリアンダとは仲が良かった。女性の社会進出に肯定的で、ゴルゴン織りの事業に関わることを目指すが、センスが悪いため父からは拒否されている。

パーマー王国の人々

コンラッド・パーマー
パーマー王国第一王子。次期国王として、また外交の要として英才教育を受けてきたため常に冷静沈着な人物だったが、宮廷婦人としては型破りなところのあるタニアに恋をしてしまう。恋愛の機微には疎いものの、タニアへの恋を単なる一時の熱情としてではなく、社会的・立場的に成就し得るものとして熟考している。
トランス・パーマー
パーマー王国の現国王。
ミネルバ・パーマー
パーマー国王の妹でコンラッドの叔母。あだ名は「黒衣のミネルバ」。4度結婚し全て死に別れている。明るく聡明な性格で美しく、外交に長けている。男性の美的感覚が独特で、4度とも恋愛結婚した。
ソルダム・パーマー
パーマー王国第二王子。兄と違い女性関係が派手で軽薄だったが、コンラッドのタニアへの誠実な思いを見て気持ちを改める。
フレイア・パーマー
パーマー国第三皇女。妹ほど美しくないことに劣等感を抱いていた。領地内にダイヤモンド鉱山がある辺境国へ輿入れし、その際コンラッドが王命に背いて相手を見定めに行った。
カリン・パーマー
パーマー国第四皇女。美少女。兄のコンラッドを敬愛しており、年の近いフレイアと仲が良かった。
シルヴァーナ・クルタン
パーマー国の伯爵令嬢。タニアの美貌が自慢のカルバニア国民に対する牽制として、パーマー国王が記念式典に国使として遣わせた、パーマー国一の美女。国使に選ばれた理由を知って苦しむが、誇りをもって役目を果たしたことで受勲された。

クロスチアの人々

ビス・シュート
エキューのクロスチア留学時代の友人で、宝石商の息子。暴力が苦手だが霊能力があるため、オカルトが苦手なエキューに頼りにされている。追放されたタニアの母プラティナがたまたま隣の修道院に預けられたことから親しくなり、のちに義理の親子になる。
コルトン・シュート
ビスの父で、庶民だが古くから続く宝石商。カルチェと名を変えたプラティナに求婚し、再婚。前妻との間に息子が三人、カルチェとの間に娘テフがいる。
カルチェ・シュート
コルトンの妻で、元カルバニア王妃プラティナ。修道院での生活ののち、求婚されシュート家に入る。家族から愛と尊敬を得て、つつましくも満ち足りた暮らしをしている。料理が得意。結婚して幸せ太りし、タニアとの再会のために猛烈にダイエットした。
テフ・シュート
コルトンとカルチェの娘で、タニアの異父妹。容姿はタニアにそっくり。5歳。

単行本

2015年8月現在、単行本は16巻まで刊行されている。

  1. 1995年7月25日刊行、ISBN 4199600027
  2. 1996年9月25日刊行、ISBN 4199600272
  3. 1997年11月25日刊行、ISBN 4199600523
  4. 1998年11月25日刊行、ISBN 4199600833
  5. 2000年2月25日刊行、ISBN 419960118X
  6. 2001年5月25日刊行、ISBN 4199601554
  7. 2002年10月1日刊行、ISBN 4199601961
  8. 2003年10月1日刊行、ISBN 4199602291
  9. 2005年2月1日刊行、ISBN 4199602704
  10. 2006年2月1日刊行、ISBN 4199603050
  11. 2007年10月1日刊行、ISBN 9784199603532
  12. 2009年12月1日刊行、ISBN 9784199604195
  13. 2010年10月25日刊行、ISBN 9784199604560
  14. 2012年8月25日刊行、ISBN 9784199605239
  15. 2013年12月25日刊行、ISBN 9784199605741
  16. 2015年8月25日刊行、ISBN 9784199606434

脚注

  1. ^ 『Noel』での第一作『プリンセス・トーキング』はカルバニアの隣国パーマー王国を舞台にした作品で、単行本1巻に読切作品として収録されている。
  2. ^ いまどきエンタメ解剖教室 「TONOとよしながふみの落差。」 海燕 ニコニコチャンネル
  3. ^ 「ファンタジィは女性をどう描いてきたか。」 海燕 Something Orange
  4. ^ 「『カルバニア物語』 TONO著 女の子の自立の物語」 旧館:物語三昧~できればより深く物語を楽しむために
  5. ^ 「漫画におけるユニークフェイス。」 海燕 Something Orange