「ハンプシャーの竜」の版間の差分
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ハンプシャーの竜は毎日バーリー山のねぐらから降りてきては手桶牛乳一杯分を要求した。竜は飽き足らず家畜の肉や人の肉まで求めるようになった。そこで村は[[騎士]]モリス・バークレー卿を雇い、竜退治することとなった。 |
ハンプシャーの竜は毎日バーリー山のねぐらから降りてきては手桶牛乳一杯分を要求した。竜は飽き足らず家畜の肉や人の肉まで求めるようになった。そこで村は[[騎士]]モリス・バークレー卿を雇い、竜退治することとなった。 |
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モリスは竜が吐く火から守るべく体中に鳥もちを塗り付け、ガラス粉を振った。さらに2匹の犬を連れ、ドラゴンフィールズ(「竜の原」)と呼ばれる場で決戦に挑んだ。結果は犬は落命した。騎士モリスは竜を倒すことは出来たものの、村に帰ると竜退治の事を語ったあと息を引き取った。 |
モリスは竜が吐く火から守るべく体中に鳥もちを塗り付け、ガラス粉を振った。さらに2匹の犬を連れ、ドラゴンフィールズ(「竜の原」)と呼ばれる場で決戦に挑んだ。結果は犬は落命した。騎士モリスは竜を倒すことは出来たものの、村に帰ると竜退治の事を語ったあと息を引き取った。 |
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==英国の竜退治説話の特徴== |
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イギリスにおけるの竜退治方法は一風変わっている。「ランプトンの竜」では槍の先を埋め込んだ鎧、本伝承ではガラス粉を振った鳥もちを全身に塗り付けている。釘を打ち付けた鎧や樽といった鎧に仕掛けを持った[[勇者]]や騎士の伝承が多い。またイギリスの竜退治説話で特徴的なのは犬などをお供にするという点が意外に多いという点である。また「ランプトンの竜」でもそうなのだが竜が村人に牛乳を要求することが多い、または牛乳で竜が成長する[[説話]]が多いという点特徴ともいえよう。 |
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==参考文献== |
==参考文献== |
2015年1月25日 (日) 08:35時点における版
ハンプシャーの龍(ハンプシャーのりゅう、Hampshire dragon)は、イギリス・ハンプシャー州ビスターン村(Bisterne)の竜伝承である。なお、参考文献及び題名は「龍」となっているが本文では「竜」で統一する。英語版のビスターン村(Bisterne)での記事では「The Bisterne Dragon」(「ビスターンの竜」)となっているが、本記事は参考文献では「ハンプシャーの龍伝説」となっていることから、英題もこれに準じることとした。
ハンプシャーの竜は毎日バーリー山のねぐらから降りてきては手桶牛乳一杯分を要求した。竜は飽き足らず家畜の肉や人の肉まで求めるようになった。そこで村は騎士モリス・バークレー卿を雇い、竜退治することとなった。 モリスは竜が吐く火から守るべく体中に鳥もちを塗り付け、ガラス粉を振った。さらに2匹の犬を連れ、ドラゴンフィールズ(「竜の原」)と呼ばれる場で決戦に挑んだ。結果は犬は落命した。騎士モリスは竜を倒すことは出来たものの、村に帰ると竜退治の事を語ったあと息を引き取った。
参考文献
- 竹原威滋・丸山顯德編「世界の龍の話」三弥井書店、2002、p124-125.(「ハンプシャーの龍伝説」)
- Wendy Boase"The Folklore of Hampshire and Isle Wight"(「ハンプシャーとワイト島の伝承」).ロンドン、1976、pp110-111.(「世界の龍の話」出典p8.より)