「ローダ」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
Greeneyes3 (会話 | 投稿記録) m編集の要約なし |
|||
1行目: | 1行目: | ||
{{ |
{{Otheruses|ソフトウェア|小惑星|ローダ (小惑星)|サッカークラブ|ローダJC}} |
||
{{otheruses||[[オランダ]]のサッカークラブ|ローダJC}} |
|||
'''ローダ''' |
'''ローダ''' ({{en|loader}}) は、他の[[プログラム (コンピュータ)|プログラム]]を[[読込]]して[[起動]]できる状態にし、それを実行する[[プログラム (コンピュータ)|プログラム]]である。 |
||
== 機能 == |
== 機能 == |
||
11行目: | 10行目: | ||
=== ダイナミックリンカ === |
=== ダイナミックリンカ === |
||
{{see|リン |
{{see|リンケージエディタ}} |
||
[[共有ライブラリ]]([[ダイナミックリンクライブラリ|dll]]など)を読み込み、起動しているプログラムに関連付けるローダが[[ダイナミックリンカ]]である。 |
[[共有ライブラリ]]([[ダイナミックリンクライブラリ|dll]]など)を読み込み、起動しているプログラムに関連付けるローダが[[ダイナミックリンカ]]である。 |
||
=== ローダによる再配置 === |
=== ローダによる再配置 === |
||
ローダによる再配置が必要なコンピュータもある。それらは読み込みの開始点を指定するためにロードされるプログラムの[[アドレス]]([[ポインタ]])を調整する。この方式のコンピュータのポインタはプログラムのベースアドレスからの[[オフセット]](距離)ではなく[[絶対アドレス]]である。[[IBM]]の[[System/360]]やその後継機がそのような方式を採った。 |
ローダによる再配置が必要なコンピュータもある。それらは読み込みの開始点を指定するためにロードされるプログラムの[[アドレス]]([[ポインタ]])を調整する。この方式のコンピュータのポインタはプログラムのベースアドレスからの[[オフセット]](距離)ではなく[[絶対アドレス]]である。[[IBM]]の[[System/360]]やその後継機がそのような方式を採った。 |
||
=== ローダのその他の使用 === |
=== ローダのその他の使用 === |
||
ローダは[[プロトタイピング]]、テスト、使い捨てアプリケーションで有用である。そのようなプログラムの一つが[[ジーン・アムダール]]のオリジナル[[OS/360]]の中核部であった。その機能は[[MVT]]、[[MVS]]、[[z/OS]]といった後継機に引き継がれた。 |
ローダは[[プロトタイピング]]、テスト、使い捨てアプリケーションで有用である。そのようなプログラムの一つが[[ジーン・アムダール]]のオリジナル[[OS/360]]の中核部であった。その機能は[[MVT]]、[[MVS]]、[[z/OS]]といった後継機に引き継がれた。 |
||
== ローダのないコンピュータ == |
== ローダのないコンピュータ == |
||
動的なプログラムの読み込みをサポートする全てのOSはローダを備えているが、スタック以外にRAMを使わないシステムや[[自動車]]や[[オーディオ]]システムなどに組み込まれるコンピュータシステムでは、あらかじめ決められたプログラムを実行することで事足りてしまうためローダを持たない。 |
動的なプログラムの読み込みをサポートする全てのOSはローダを備えているが、スタック以外にRAMを使わないシステムや[[自動車]]や[[オーディオ]]システムなどに組み込まれるコンピュータシステムでは、あらかじめ決められたプログラムを実行することで事足りてしまうためローダを持たない。 |
||
⚫ | |||
== その他 == |
|||
⚫ | |||
== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
||
* [[メモリマップトファイル]] |
* [[メモリマップトファイル]] |
||
{{DEFAULTSORT:ろた}} |
{{DEFAULTSORT:ろおた}} |
||
[[Category:OSのプロセス管理]] |
[[Category:OSのプロセス管理]] |
||
[[Category:システムソフトウェア]] |
[[Category:システムソフトウェア]] |
2013年5月11日 (土) 17:24時点における版
ローダ (loader) は、他のプログラムを読込して起動できる状態にし、それを実行するプログラムである。
機能
ブートローダ
詳細は「ブートローダ」を参照
特にシステムの起動時に実行され、オペレーティングシステムを読込・実行するローダはブートローダと呼ばれ、通常コンピュータが再起動、シャットダウン、電源を切るなどするまでカーネル(OSの中核コンポーネント)に残る。OSの中にはカーネルをページング(主記憶装置・補助記憶装置間のデータ転送)できるものもあり、その場合ブートローダのメモリ領域が移ることがある。
ダイナミックリンカ
「リンケージエディタ」を参照
共有ライブラリ(dllなど)を読み込み、起動しているプログラムに関連付けるローダがダイナミックリンカである。
ローダによる再配置
ローダによる再配置が必要なコンピュータもある。それらは読み込みの開始点を指定するためにロードされるプログラムのアドレス(ポインタ)を調整する。この方式のコンピュータのポインタはプログラムのベースアドレスからのオフセット(距離)ではなく絶対アドレスである。IBMのSystem/360やその後継機がそのような方式を採った。
ローダのその他の使用
ローダはプロトタイピング、テスト、使い捨てアプリケーションで有用である。そのようなプログラムの一つがジーン・アムダールのオリジナルOS/360の中核部であった。その機能はMVT、MVS、z/OSといった後継機に引き継がれた。
ローダのないコンピュータ
動的なプログラムの読み込みをサポートする全てのOSはローダを備えているが、スタック以外にRAMを使わないシステムや自動車やオーディオシステムなどに組み込まれるコンピュータシステムでは、あらかじめ決められたプログラムを実行することで事足りてしまうためローダを持たない。
Unixでロードを実行するのは、システムコールのハンドラ execve() である。