「正則素数」の版間の差分

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[[数論]]における'''正則素数'''とは、円の ''p'' 分体の[[類数]]を割り切らない、すなわち'''非正則'''(irregular)でないような[[素数]] ''p'' のことである。[[エルンスト・クンマー]]は、奇素数の正則性が、''p'' が ''k'' = 2, 4, 6, …, ''p'' − 3 における[[ベルヌーイ数]]の分子を割り切らないことと等価であることを示した。
[[数論]]における'''正則素数'''とは、円の ''p'' 分体の[[類数]]を割り切らない、すなわち'''非正則'''でないような[[素数]] ''p'' のことである。[[エルンスト・クンマー]]は、奇素数の正則性が、''p'' が ''k'' = 2, 4, 6, …, ''p'' − 3 における[[ベルヌーイ数]]の分子を割り切らないことと等価であることを示した。


:非正則素数の一部 : 37, 59, 67, 101, ... {{OEIS|id=A000928}}
:非正則素数の一部 : 37, 59, 67, 101, ... {{OEIS|id=A000928}}

2009年8月23日 (日) 05:02時点における版

数論における正則素数とは、円の p 分体の類数を割り切らない、すなわち非正則でないような素数 p のことである。エルンスト・クンマーは、奇素数の正則性が、pk = 2, 4, 6, …, p − 3 におけるベルヌーイ数の分子を割り切らないことと等価であることを示した。

非正則素数の一部 : 37, 59, 67, 101, ... オンライン整数列大辞典の数列 A000928
正則素数 : オンライン整数列大辞典の数列 A007703

正則素数は、無限に存在すると予想されている。より正確には、e−1/2 ないし約 61% の素数が、正則であると予想されている(Siegel, 1964)。どちらの予想も、2009 年現在まだ証明されていない。

正則素数を最初に考案したのはクンマーであり、彼はフェルマーの最終定理が、次数が正則素数である場合において正しいことを証明した。

正則でない奇素数は、非正則素数と呼ばれる。分子が p で割り切れるようなベルヌーイ数 Bk の数は、p非正則指数と呼ばれる。K.L.ジェンセンは、1915年、非正則素数が無限に存在することを示した。

参考文献

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