新川斎万太郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新川斎 万太郎(しんせんさい まんたろう、生没年不詳)とは江戸時代浮世絵師

来歴[編集]

文政6年(1823年)に描かれた絵馬「七代目市川団十郎の暫」(板地着色、成田山霊光館所蔵)が知られる。これには「万太郎」画の署名と「新川斎」の朱文方印及び「萬□楼 」の白文方印がみられる。絵馬額の裏面には「願主 本牧屋万太郎」とあり、同一人物とみられる。その画風は鳥居派の絵看板的なものであるが、絵師としては知られておらず、絵に長けた商人が自ら描いたものかもしれない。額縁は一周にわたって黒漆に金で家紋が記されており、絵馬裏面に記された奉納者たちに関わるものであろうとされる。

参考文献[編集]

  • 田辺昌子編 『江戸の面影 浮世絵は何を描いてきたのか』 千葉市美術館、2014年 ※133頁