大岩山古墳群
大岩山古墳群(おおいわやまこふんぐん)は、滋賀県野洲市小篠原(こしのはら)にある古墳群。8基が国の史跡に指定されている。
概要[編集]
大岩山丘陵とその周辺に分布する。3世紀後半~6世紀にかけて複数の古墳が作られたが、そのうち8基が国史跡に指定されている[1]。この地域は、野洲川が形成した肥沃な沖積地であり、農耕文化が栄えた[2][信頼性要検証]。三角縁神獣鏡や土器、埴輪、須恵器などが出土している[2]。石室のある古墳もある。
遺跡歴[編集]
- 1941年(昭和16年)12月13日、円山古墳・甲山古墳が国の史跡に指定[3]。
- 1982年(昭和57年)、冨波古墳の発見。
- 1982年(昭和57年)5月7日、史跡範囲の一部解除[3]。
- 1985年(昭和60年)2月7日、既指定の国の史跡「円山古墳」・「甲山古墳」に従来未指定であった古墳6基を追加指定して、史跡指定名称を「大岩山古墳群」に変更[3]。
- 1995年(平成7年)3月17日、史跡範囲の一部解除・追加指定[3]。
一覧[編集]
古墳名 | 所在地 | 座標 | 形状 | 規模 | 埋葬施設 | 築造時期 | 備考 |
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冨波古墳 | 野洲市冨波甲 | 北緯35度4分49.27秒 東経136度1分54.20秒 | 前方後方墳 | 墳丘長42m | 不明 | 3世紀代 | 1982年(昭和57年)発見 大岩山古墳群8基のうち最古 |
古冨波山古墳 | 野洲市冨波乙 | 北緯35度4分43.25秒 東経136度1分54.57秒 | 円墳 | 直径30m | (推定)木棺直葬 | 3世紀後半 | 三角縁神獣鏡出土 |
大塚山古墳 | 野洲市辻町 | 北緯35度4分38.60秒 東経136度2分30.65秒 | 帆立貝形古墳 | 不明 | 5世紀前半 | ||
亀塚古墳 | 野洲市冨波甲 | 北緯35度4分48.05秒 東経136度1分58.20秒 | 帆立貝形古墳 または前方後円墳 |
墳丘長45m以上 | 不明 | 5世紀後半-末 | |
天王山古墳 | 野洲町小篠原 (桜生史跡公園内) |
北緯35度4分25.10秒 東経136度2分24.37秒 | 前方後円墳 | 墳丘長50m | 後円部:不明 前方部:横穴式石室 |
6世紀初頭 | |
円山古墳 | 北緯35度4分26.82秒 東経136度2分28.35秒 | 円墳 | 直径28m | 横穴式石室 (内部に家形石棺2基) |
6世紀前半 | ||
甲山古墳 | 北緯35度4分28.62秒 東経136度2分24.90秒 | 円墳 | 直径30m | 横穴式石室 (内部に家形石棺1基) |
6世紀中頃 | 滋賀県内で最大規模の石室 | |
宮山2号墳 | 野洲市辻町 | 北緯35度4分24.60秒 東経136度2分41.30秒 | 円墳 | 直径15m | 横穴式石室 (内部に石棺1基) |
6世紀末- 7世紀前半 |
1962年(昭和37年)発見 滋賀県内で最古の花崗岩製組合式石棺 |
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宮山2号墳 石室俯瞰図
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宮山2号墳 石室展開図
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大岩山古墳出土 三角縁神獣車馬鏡
東京国立博物館展示。
文化財[編集]
国の史跡[編集]
- 大岩山古墳群
野洲市指定文化財[編集]
- 有形文化財
- 三角縁三神五獣鏡(考古資料) - 古冨波山古墳出土。野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)寄託。2002年(平成14年)3月25日指定[5]。
関連施設[編集]
- 野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)(野洲市辻町)
脚注[編集]
参考文献[編集]
- 史跡説明板
- 大岩山古墳群パンフレット (PDF) (野洲市教育委員会文化財保護課 桜生史跡公園案内所(リンクは野洲市観光物産協会))
- 「大岩山古墳群」 (PDF) 滋賀県教育委員会事務局文化財保護課、2004年(滋賀県総合教育センター「滋賀県文化財学習シート」)。
- 「大岩山古墳群」『国指定史跡ガイド』講談社。 - リンクは朝日新聞社「コトバンク」。