堀文平
堀 文平（ほり ぶんぺい、1882年（明治15年）2月10日 - 1958年（昭和33年）1月1日）は、日本の実業家。第3代富士紡績社長や、同社会長、経団連副会長、初代日本紡績協会委員長、日本銀行参与、通商産業省顧問などを歴任した。
来歴・人物[編集]
岡山県津山に生まれる[1][2]。滋賀県立商業学校（現・滋賀県立八幡商業高等学校）特待生を経て[3]、1904年に東京高等商業学校（現・一橋大学）を卒業した[1][4]。卒業後は大阪商船に入社した[5]。1907年に福島紡績に移る[5][6]。
1912年に大阪莫大小（メリヤス）創立に参画し[1]、同社常務に就任した。1931年に改称された明正紡織の社長に就任する[1]。1941年には同社を富士紡合と合併させ、富士瓦斯紡績の社長となった[1]。
1942年には満州紡績の社長にもなる[5][7]。1945年に富士瓦斯紡績が富士紡績に改組されるとそのまま社長に留任した。1947年には富士紡績会長となる[5]、同年には経済安定本部顧問[8]、1948年には鉄道輸送中央協議会委員も務めた[9]。
1948年に日本紡績協会が創立されると、初代委員長に就任した[10]。1949年には日本銀行参与[11]、経済復興計画審議会委員[12]、通商産業省顧問に就任した[13]。1950年には金利調整審議会委員となる[14]。1952年には通貨発行審議会委員も務めている[15]。
このほか財界活動として経済団体連合会副会長[1]、日本経営者団体連盟常任理事、大阪商工会議所顧問なども歴任した[5]。1958年に正五位勲三等瑞宝章を受章した[16]。邸宅は兵庫県宝塚市雲雀丘にありウィリアム・メレル・ヴォーリズの作品であった[17]。
親族[編集]
著書[編集]
- 『我が國の纎維産業と輸出』富士紡績 1949年
脚注[編集]
- ^ a b c d e f "堀 文平". 20世紀日本人名事典（2004年刊）. コトバンクより2024年5月3日閲覧。
- ^ 「堀文平氏遺稿･紡績生活五十年の回顧」『東邦経済』第28巻2号、東邦経済社、1958年2月、pp.48 - 49
- ^ 横山五市「堀文平氏」『関西の財界人 横山五市対談集 正編』青泉社、1956年、p.137
- ^ 堀文平 - 『人事興信録』第8版、1928年7月（リンク先は名古屋大学大学院法学研究科の『人事興信録』データベース）
- ^ a b c d e "堀文平". デジタル版 日本人名大辞典+Plus. コトバンクより2024年5月3日閲覧。
- ^ 杉道助「堀文平君の思い出」『経団連月報』第6巻2号、経済団体連合会、1958年2月、pp.36 - 37
- ^ 『富士紡績株式会社五十年史』富士紡績、1947年12月、[要ページ番号]
- ^ 『官報』昭和22年本紙第6236号 190頁
- ^ 『官報』昭和23年本紙第6298号 58頁
- ^ 東洋紡績『東洋紡績七十年史』東洋紡績、1953年5月、[要ページ番号]
- ^ 『官報』昭和24年本紙第6772号 97頁
- ^ 『官報』昭和24年本紙第6779号 187頁
- ^ 『官報』昭和24年本紙第6799号 100頁
- ^ 「官報」昭和25年本紙第7189号 448頁
- ^ 『官報』昭和27年本紙第7540号 549頁
- ^ 『官報』昭和33年本紙第9314号 124頁
- ^ 大正浪漫漂う 「雲雀丘」 (PDF) - 街ingいばらき
- ^ 人物之日本 : 評論と紹介 中
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