北穂高小屋
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北穂高小屋(きたほたかごや)は、飛騨山脈(北アルプス)主稜線上の北穂高岳(標高3,106 m)にある山小屋である。山小屋は長野県と岐阜県との県境付近の長野県松本市側にある。
双耳峰である北穂高岳の北峰直下 (3,100 m) に所在しており、富士山をのぞくと日本の山小屋としては最も標高が高い[1]。
要目
[編集]※一帯は中部山岳国立公園および国有林内であるため、キャンプ指定地以外の設営は禁止されている[3]。
主な施設
[編集]- 客室・食堂・トイレ・洗面台・乾燥室・喫茶(食堂)
小屋の外に売店があり、土産や菓子などはそこで販売している。テラスにベンチが設置してあり休憩で利用することができる。
急峻な稜線上にある小屋のため水が非常に貴重で、飲料水は天水を利用している。一般利用者向けの入浴施設はない。
キャンプ指定地は小屋から10分の距離にあり、トイレは小屋を利用する[3]。
沿革
[編集]- 1947年(昭和22年)春 - 小山義治が建設に着手[4][5]。小山は地元ではなく東京の出身で、登山者として穂高岳に通ううち小屋の建設を思い立ち、人力で資材を運び上げて建設した[1]。
- 1948年(昭和23年)10月 - 10坪の小屋が完成[5]。
- 1957年(昭和32年) - 食堂部を増築[5]。
- 1964年(昭和39年) - 本館を改築[5]。
- 1969年(昭和44年) - 3階部分を改築[5]。
アクセス
[編集]もっとも容易なルートは、上高地より涸沢カールを経由して北穂高岳に至るものである。上高地から北穂高岳までのコースタイムは9時間20分[6]。
北穂高岳からは、北側に大キレットを渡り南岳方面へ、南西側に奥穂高岳・涸沢岳方面への稜線が続いているが、いずれも上級者向けのルートである[6]。その他、本谷から北穂池を通りA沢のコルへ抜けて大キレットに合流、北穂沢から東稜に入り直登、滝谷出合から滝谷を詰める、などのバリエーションコースが存在する。
周辺の山小屋
[編集]関係者
[編集]- 磯貝猛 山岳カメラマン。北穂高岳を拠点に撮影を行っていた。2010年、北穂高岳南稜にて滑落死。死後、小屋関係者によってケルンが設置された。
- 渡辺幸雄 山岳カメラマン。北穂高小屋OB。写真以外の著書に『ヤマケイアルペンガイド 槍・穂高連峰』がある。
参考文献
[編集]- 柳原修一『北アルプス山小屋物語』東京新聞出版局、1990年6月。ISBN 4808303744。
脚注
[編集]関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 北穂高小屋(公式サイト)
- 地理院地図(国土電子Web)「北穂高小屋」 国土地理院