大キレット

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大キレット(北穂高岳より撮影)

大キレット(だいキレット)は、長野県の南岳北穂高岳の間にあるV字状に切れ込んだ岩稜帯である。この縦走ルートは痩せた岩稜が連続し、長谷川ピーク飛騨泣きといった難所が点在する。キレットとは漢字で「切戸」と書き、英語ドイツ語ではなく日本語である。

近年、関係者の尽力により足場などの設置が施され、以前に比べて危険度は減少している。それでも毎年数名の死亡者と多数の負傷者が出ており、国内の一般登山ルートとしては、今なお最高難度のルートの1つである。

大キレットの通過自体にも3〜4時間かかるが、両端にある北穂高岳、南岳に登るだけでも急登で1日かかることも、大キレットを困難なものにしている。有効なエスケープルートはないので、天候の悪化には注意を要する(A沢コルより本谷を降りるルートが存在するが、バリエーションであり、むしろ難易度は高くなる)。「すれ違うことも難しい」という言われかたをすることがあるが、実際にはそこまでナイフリッジになっている場所ばかりということはなく、互いに融通すれば相互通行は可能である。

また、高校の山岳系の部活動などで行ってはいけないルートとして大キレットを指定している県もある。

その他[編集]

長谷川ピークの長谷川は、昭和に長谷川ピーク付近で滑落して救助された法政大学の学生名である。

飛騨側には樹木がほとんど生えていないが、信州側は低木があり多少なだらかなので、滑落時の生存率は信州側のほうが高い。飛騨泣きも、飛騨側(西側)に滑落して亡くなってしまう人が多いことに由来する。

関連項目[編集]