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三ヨウ化アンチモン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三ヨウ化アンチモン
SbI3
識別情報
CAS登録番号 7790-44-5
特性
モル質量 502.473 g/mol
外観 赤色の結晶
密度 4.92 g/cm3, 固体
融点

171 °C

沸点

401 °C

磁化率 -0.0001472 cm3/mol
構造
結晶構造 三方晶系
危険性
EU分類 記載無し
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

三ヨウ化アンチモン(さんヨウかアンチモン、antimony triiodide)は、化学式が SbI3 の無機化合物である。深紅色の固体で、化学式が SbxIy の中で唯一単離できる化合物である。気体の三ヨウ化アンチモンはピラミッド形の分子であることがVSEPR理論によって予想される。固体状態では、Sb 中心は6個のヨウ素が形成する八面体に囲まれているが、6個のヨウ素のうち3個は近く、他の3個は離れている[1]。関連化合物に三ヨウ化ビスマスがあるが、この Bi-I 距離は全て等しい[2]

三ヨウ化アンチモンは熱電気材料の作成においてドーパントとして使われる[3]

脚注

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  1. ^ Hsueh, H.C., Chen, R.K., Vass, H., Clark, S.J., Ackland, G.J., Poon, W.C.K., Crain, J. (1998). “Compression mechanisms in quasimolecular XI3 (X = As, Sb, Bi) solids”. Physical Review B 58 (22): 14812–14822. doi:10.1103/PhysRevB.58.14812. 
  2. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.
  3. ^ D.-Y. Chung, T. Hogan, P. Brazis, M. Rocci-Lane, C. Kannewurf, M. Bastea, C. Uher, M. G. Kanatzidis "CsBi4Te6: A High-Performance Thermoelectric Material for Low-Temperature Applications" Science 2000, volume 287, pp 1024-27. doi: 10.1126/science.287.5455.1024