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ロ朝戦略的パートナーシップ条約

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ロ朝戦略的パートナーシップ条約
署名 2024年6月19日
署名場所 平壌直轄市
現況 有効
締約国  ロシア
 北朝鮮
言語 ロシア語朝鮮語
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ロ朝戦略的パートナーシップ条約(ロちょうせんりゃくてきパートナーシップじょうやく)は、2024年6月19日ロシア連邦朝鮮民主主義人民共和国北朝鮮)との間で締結された条約

ロシア語による正式名称は Договор о всеобъемлющем стратегическом партнерстве между Корейской Народно-Демократической Республикой и Российской Федерацией。訳すと「朝鮮民主主義人民共和国とロシア連邦との包括的戦略的パートナーシップに関する条約」となる。

経緯

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2022年より始まったロシアのウクライナ侵攻、ならびに北朝鮮核問題に端を発したこの両者の間には、2000年にロ朝友好善隣協力条約が結ばれていたが、今回のものはそれをより強固なものとしたものである。2024年6月19日のロシアのウラジーミル・プーチン大統領の北朝鮮訪問の際に両国は新たなフェーズの関係を築くべく、プーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記がこの条約に署名した[1][2]

この条約の注目点は「一方が武力侵略に直面した場合、あらゆる軍事的支援を遅延なく提供する」と定めている点である。これは1961年の「ソ朝友好協力相互援助条約」に定められていたが、2000年のロ朝友好善隣協力条約ではこの条項は削除されていた。今回はそれを復活させたものである。

2024年6月20日、北朝鮮はその条約の全文を公開した。この条約の批准に伴い、2000年のロ朝友好善隣協力条約は失効する見込みである。

批准

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10月14日、プーチン大統領は北朝鮮との条約を批准する法案をロシア下院に提出した。[3]

条文

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この条約は前文と23の条文からなる。期間は無期限とされ、双方が解除について合意しない限り、無期限にその効力を有する。正文はロシア語と朝鮮語。[4]

条文の参考訳

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4条

もし一方の当事国が、いかなる国または複数の国から武力攻撃を受けて戦争状態に陥った場合は、他方の当事国は遅滞なく国連憲章条約第51条およびロシア連邦法および北朝鮮の法律に基づいて、利用可能な軍事および他の支援を提供する。

訳注:国連憲章条約第51条は集団的自衛権を認めた国際法。

10条の最後の段落

両国は宇宙・生物学・平和的な原子力エネルギー・人工知能・IT技術などを含む科学技術の分野での共同研究を積極的に奨励し、交流と協力を促進する。

北朝鮮軍のウクライナ派兵

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脚注

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外部リンク

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